不動産市場の地域比較: マレーシア

    By Lim Yoke WahそしてZach Shaw Ke-Wei,Halim Hong & Quek
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    工業団地への投資

    マレーシアは新産業マスタープラン(NIMP 2030)を発表したばかりで、産業開発のリーダーとして国の軌道を推し進め、富の創出への国内連携を拡大し、グローバル・バリューチェーンを強化することを目指しています。

    2023年9月1日に発表された NIMP 2030 は、ミッション指向のアプローチを採用し、政府が推進しようとする21の分野を特定しています。

    その中には、航空宇宙、電気・電子、デジタル・ICT、食品加工、医療機器、製薬、自動車、製造業、グローバル・プロフェッショナル・サービス、ゴム及びパーム油製品などがあります。

    なぜマレーシアなのか?

    多くの利点がある中でも、マレーシアは東南アジアの戦略的位置にあり、世界につながる経済域で、広範な地域的なパートナーシップとグローバルな貿易上のつながりによって補完されています。

    Lim Yoke Wah, Halim Hong & Quek 律师事务所
    Lim Yoke Wah
    パートナー
    Halim Hong & Quek
    クアラルンプール
    電話: +603 2710 3818
    Eメール: yokewah@hhq.com.my

    ASEANの玄関口であるマレーシアでは、現在、地域間・二国間あわせて14以上の自由貿易協定(FTA)を締結しています。マレーシアはまた、ASEAN加盟10カ国と地域FTAパートナー5カ国が参加する、世界最新で最大の貿易圏である「地域的な包括的経済連携協定」(RCEP)にも署名しています。

    マレーシアはビジネスに適した国際的なデスティネーションとしての評判も確立しており、現在、50カ国超から5000社を超える外資企業が進出しています。それらの企業を後押ししているのは、経済および規制上の枠組みと、競争力のあるビジネスの迅速な確立を保証する積極的な支援政策です。

    この強固な金融インフラ、円滑なビジネス・エコシステム、有利なビジネス促進政策を活かして、マレーシアは著名な多国籍企業の地域的・世界的ハブになっています。その中には、ファーウェイ、ネスレ、インテル、シャープ、ブラウン、フォルクスワーゲン、BMWといった世界的な製造大手も名を連ねています。

    マレーシアには、自由貿易を促進し、主要なビジネス・インセンティブを提供する、有利なインフラと投資規定を備えた5つの経済回廊があります。すなわち、イスカンダル・マレーシア、東海岸経済地域、北部経済回廊地域、サバ開発回廊、およびサラワク再エネ回廊です。

    インフラとコネクティビティ

    マレーシアはまた、特定工業団地、専門工業団地、自由工業区など500を超える工業団地を有しており、インフラストラクチャーの継続的な開発とアップグレードに取り組んでいます。これらを補完しているのは、通信技術の拡大、高速道路網の成長、効率的な港湾、そして定評ある国際空港です。

    クラン港とタンジュン・ペレパス港(PTP)は、世界海運評議会による世界のコンテナ港トップ20にランクされており、クラン港は12位であり、また PTP は地域の積み替えのハブになっています。

    6カ所の国際空港のほかに、16の国内空港、18の飛行場があり、増大する旅客需要に対応し、主要な貿易と航空のルートを支えています。

    教育と訓練

    Zach Shaw Ke-Wei, Halim Hong & Quek 律师事务所
    Zach Shaw Ke-Wei
    ビジネス開発ディレクター
    Halim Hong & Quek
    クアラルンプール
    電話: +603 2710 3818
    Eメール: zach.shaw@hhq.com.my

    マレーシアは教育に多大な投資を行っており、教育への公的支出総額のGDP比は、アセアン諸国中でトップです。産業界で即戦力になる人材の育成に向けた政府の努力は、INSEAD大学、グーグル、アデコがまとめた「グローバル人材競争力指数 2022」において、同国が133ヵ国中45位に順位を上げたことにも反映されています。

    民間分野向けの産業訓練も、人材育成基金(HRDF)によって促進されています。この基金に拠出している製造業やサービス業の会社は、自社の労働者の訓練費用を負担する助成を受けることができます。

    さらに、人的資源省の下にある国家職業訓練評議会は、すべての訓練提供者のために、職業訓練および産業訓練プログラムの包括的システムの計画と開発のコーディネーションにあたっています。

    同評議会はまた、国家職業技能基準(NOSS)の開発も継続しており、これまでに800を超える修了証書、卒業証書、高度卒業証書の資格を取り扱っています。

    法規

    工業用や製造業用不動産の所有権と取引の記録には、トーレンス制度が採用されています。所有権の登録は、その文書に名前が登録されている所有者に対して保証されます。外国人所有地が国内法によって「工業」のカテゴリーに該当する場合、その土地は工業目的にのみ使用されなくてはなりません。

    具体的には、工場、作業場、鋳物工場、倉庫、埠頭、桟橋、鉄道、その他の建物、設備の建設・維持管理であり、それらが製造、製錬、発電または配電、物品または商品の組立・加工・保管・輸送または流通、その他、国家当局が定める目的の一つ以上に使用または関連するもの、と指定されています。

    土地の開発を計画している所有者は、その使用が、国家当局によって課されたカテゴリー、明示的条件、黙示的条件、利益制限に違反しないことを確認する必要があります。

    一方、「1976年 都市および国土計画法」は、都市および国土計画を管理・規制しています。計画の許可を得ていない開発は、許されません。

    「1974年 環境品質法」は、公害を防止、軽減、管理し、産業および非産業活動から生ずる潜在的な廃棄物や汚染物質から、環境を保護します。

    「1975年 産業調整法」は、製造業の秩序ある発展のための調整を行い、製造活動に許可を与えるものです。

    外国人による土地取得

    不動産を取得しようとする場合、外国人投資家は以下を考慮することが推奨されます。

    その土地の所在する州によって、最低基準価格が定められています。他の要件を満たす前に、該当する州の最低基準価格を必ず確認してください。

    その閾値(threshold)は、不動産購入の最低価格が各州によって定められていることも意味します。外国人に対する閾値は州によって異なり、州当局者が適切と考える状況に応じて、随時改定されます。

    一例として、外国人がクアラルンプールで土地を取得する際の最低基準額は、現在、100万マレーシア・リンギ(21万3000米ドル)です。

    国の同意も必要で、それは国内法第433B条に規定されています。外国人購入者は、指定弁護士を介して申請書と手数料を提出する必要があります。

    州当局はすべての書類を審査した上で承認を付与しますが、非マレーシア人の購入者に対しては、承認の条件として一回限りの税を課すこともあります。このような課税は現在、ペナン州、マラッカ州、パハン州、ジョホール州で課せられており、税率は各州で異なり、また随時改定されます。

    価値が2000万リンギ以上の不動産を直接取得し、その結果ブミプトラ(先住民)利害関係者、および/または政府機関が保有する不動産の所有権が希釈化する場合、それらすべての不動産取得については、経済計画ユニットの承認が必要となります。この要件は、非ブミプトラ利害関係者が株式取得を通じて間接的な不動産取得を行い、その結果として、ブミプトラ利害関係者、および/または政府機関の所有する会社の資産総額の50%超を所有することで支配権の異動が生じ、かつその不動産価値が2,000万リンギを超えるようになった場合にも、適用されます。

    リースおよび借地権

    国内法では、「登記が免除される借地権」を3年を超えない期間の借地権と定義し、リースの場合は3年を超えるが、土地の全部については最長99年、土地の一部については最長30年に制限するとしています。

    占有の自動的な保証はありませんが、当事者は、期限満了前にリースまたは借地権を更新するための行使可能なオプションについて交渉し、合意することができます。

    登録リースは、所定の書式によって登記しなくてはなりません。不動産や土地のリースを希望する外国人は、国の同意を得る申請を行う必要があります。

    要点

    マレーシアは、東南アジアにおける戦略的立地にあってグローバル経済とつながり、多数の貿易協定を締結しており、ビジネス環境も友好的であることから、工業団地への投資に数多くのメリットがあります。

    強固な金融システム、協力的な政策、そして多国籍大企業の存在は、産業投資の一大デスティネーションとしての同国の地位を裏付けています。

    マレーシアは先進的なインフラや卓越したコネクティビティ、そして教育と産業訓練へのコミットメントを大切にしており、投資家は熟練した労働力と一流の物流機能を確保することができます。

    このようなダイナミックな状況にあって、マレーシアはチャンスが集まる所へと導く灯台であり、投資家がその野心的な工業用不動産の新規開拓に参加するよう招いているのです。

    投資家には、法と規制を遵守することにより、この国の産業変革において自らの地位を確保し、この国の成長と繁栄に貢献するとともに、本当に「本当のアジア(Truly Asia)」の体験を享受していただくことができます。

    Halim Hong & Quek

    HALIM HONG & QUEK (HHQ)

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