AI普及に伴うイノベーションと規制のバランス

By Essenese ObhanそしてCharul Yadav、Obhan & Associates
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人工知能(AI)がディスラプター(破壊者)と見なされようと、アクセラレーター(促進者)と見なされようと、AIはすでに世の中に定着しています。数十年もの間、実験室ベースでの調査でのみ使用されていたAIは今や主流となり、各国政府の関心を集め始めています。インドも例外ではありません。

Essenese Obhan
Essenese Obhan
マネージング・パートナー
Obhan & Associates

2035年までに、AIがインド経済に1兆米ドルをもたらすという試算があります。当然のことながら、インド政府はAIの技術革新とその導入に向けた強固で効果的なエコシステムを積極的に開発する心積もりです。開発は、AIに資金を提供し、促進し、進展させ、規制することによって進めています。一例として、インドAIミッションは、10兆3,700億インドルピー(124億1千万米ドル)という巨額の支援を受け、官民パートナーシップ・モデルによってAIコンピューティング・インフラの構築を目指しています。他にも、健康、医療技術革新、農業、教育および統治にわたって、地域的に適用できる国内AI基盤モデルを構築する意向です。

こうした関与は最近始まったことではありません。政府のシンクタンクである Niti Aayog は、2018-19年度予算の一部で国家AIプログラム設立を委託されました。それ以降、ディスカッション・ペーパーの発表は着実に進み、AIに対する政府ビジョンの進捗状況を示しています。

2018年に発表された「人工知能に関する国家戦略」では、AIの技術革新と適用に向けたエコシステム開発について幅広く提言がなされ、AIの責任ある利用が鍵であることが強調されました。2021年2月には、責任あるAIのコンセプトをさらに進め、関連するリスクを検証し、安全性と信頼性、包括性と非差別、プライバシーとセキュリティなどの規制原則を明確にしました。2021年8月のフォローアップ文書では、リスクベースの規制メカニズムを推奨しています。それは利害関係者とその責任を特定したものです。例えば、政府が介入策を設計し、アクセシビリティを確保する一方で、民間セクターや研究機関は制度設計によって倫理的行動を奨励します。

他の政府機関は、AI規制に関する世論を積極的にガイドしています。電子情報技術省(MeitY) は、政策の枠組作りとAIエコシステム開発委員会を設置しました。商工省のタスクフォースは、インドの経済変革のためにAI利用を開始しようとしています。

Charul Yadav
Charul Yadav
パートナー
Obhan & Associates

AIに特化したものではありませんが、新たに制定された「デジタル個人データ保護法、2023年」は、個人のデジタルデータの不正な処理と利用を対象としています。MEITyは2024年3月、急遽改正によるものではありますが、AIツールに関連する、またはそのテストやトレーニングを行う仲介機関およびプラットフォームが従うべき、デューデリジェンスに関する勧告を発表しました。そうしたツールは、生成された出力内容の信頼性が低い場合があることを表示した上で、インド国内のユーザーに対してのみ提供することができると、同勧告は規定しています。違反には罰金が課されます。このような勧告の合法性はまだ不明ですが、その意図は明白です。AIの信用度、安全性、信頼性に、妥協は許されません。

AIに関する規制の枠組草案は、何カ月も前から用意されていますが、「モデル行動規範」が選挙後に導入されるため、この枠組草案の発表は早くても今年半ば以降となるでしょう。しかし、この枠組の重点は、AIを経済成長のために活用すること、AIの悪用から市民を守ること、そして人材プールを開発すること、と考えられています。

インドは外交を通じて、AIをどのように規制できるか、あるいは規制すべきかについて議論を重ねてきました。インドが議長国を務める G20 は、AIのグローバル・ガバナンスを求めています。「人工知能に関するグローバル・パートナーシップ」はインドも加盟しており、AIの責任ある開発と利用を推進しています。インドは、AI技術が安全、確実で信頼度が高く、平等なアクセス性があることを保証する国連決議案を支持しています。

これらの政策や立法に関する議論は、AIそのものの進化と並行して続いていくでしょう。インドにまだ正式な法律や規制の枠組がないのは、おそらくAIの急速な変容ぶりを認識しているためだと思われます。性急な決定には、重要な面を見落とす懸念があります。とはいえ、現在は基本原則を整えつつある段階です。その一つは、AIの規制で技術革新を阻害すべきではないが、技術を無制限に濫用することも防ぐ必要があるということです。インド政府は、国内外の主要な事業体や組織と協力しつつ、最善の道を確実かつ慎重に検討しています。その規制の決定は、世界の多くの国々にとっての試金石となるでしょう。

Essenese Obhan は Obhan & Associates のマネージング・パートナーであり、Charul Yadav は同事務所のパートナーです。

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