弁理士とクライアントには秘匿特権はない

By Essenese Obhan, Obhan & Associates
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ライアントは当然ながら、リーガルアドバイザーとのコミュニケーションが、弁護士・依頼者間の秘匿特権によって保護されると期待しています。インドでも、弁護士とクライアントには秘匿特権が認められています。その一方で、弁理士については、その役割は多くの点で弁護士と重なっているにもかかわらず、秘匿特権が適用されません。

Essenese Obhan
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創業者兼パートナー
Obhan & Associates

特許法に関する業務を担うのは、弁護士と弁理士という2種類の専門家です。前者には1961年弁護士法が適用され、裁判所への出廷やインド特許庁への出頭が認められています。後者は科学、工学、技術の分野の知識を習得しており、1970年インド特許法の適用対象で、特許審査管理官(Controller of Patents)の下に出頭し、書類作成や特許手続きに関する業務などの職務を行うことが認められています。しかし、弁理士は、弁護士に伴われていなければ裁判所に出廷することはできません。

秘匿特権の根拠となるのは、1872年インド証拠法第126条から第129条です。これらの条項には、弁護士と依頼人間の職務上のコミュニケーションの保護が規定されています。弁護士の事務員や職員も対象に含まれます。第128条は依頼人による秘匿特権の放棄を認めており、第129条は、法律の専門家とのコミュニケーションの開示を強制されることのないよう、依頼人を保護する規定です。秘匿特権の例外には、違法な目的や犯罪に関連するコミュニケーション、社内弁護士が関与するコミュニケーションが含まれます。インドでは、フルタイムの従業員である弁護士は法廷弁護士として登録することができないため、裁判所に出廷して職務を行うことはできません。弁理士も同様に、クライアントとのコミュニケーションについて、秘匿特権を認められていません。弁理士は一般的な守秘義務原則に拘束される一方で、秘匿特権による保護を受けられないため、裁判手続きにおいて弁理士が受領した情報の開示を迫られる可能性があります。

弁理士に秘匿特権が認められていないことが、見過ごされているわけではありません。法律委員会は、1977年の第69回報告書と2003年の第185回勧告の2度にわたり、この問題を取り上げています。同委員会は証拠法の改正を提案しました。しかし、法律委員会の報告書は、議会での議論に影響を与えることはできるものの、拘束力はありません。

クライアントから、弁理士とのやり取りの際に秘密を守るにはどうするべきかについて、質問を受けるかもしれません。特許出願を検討している人は、法改正が行われるまでは、弁護士資格を併せ持つ弁理士に限って依頼するべきです。多数の弁理士が両方の資格を取得しています。また、インドの特許法律事務所の大半が弁護士によって経営されています。そうすることで、弁理士とのコミュニケーションが、弁護士と依頼人間の秘匿特権によって自動的に保護されることになります。このような両方の資格を持つ専門家は、弁理士を雇用して、通常は守秘義務契約を結んでいます。弁理士とのコミュニケーションは、その業務を担当する弁護士が窓口になるか、弁護士にコピーが送付されるの通例であるため、秘匿特権の対象になる可能性が高いと考えられます。これが、両方の資格を持つ専門家に有利になり、不公平な状況につながることは認めざるを得ませんが、現時点ではこれが最善の解決策です。

しかし、弁理士には特許ポートフォリオ、事業目標、戦略計画などの機密情報を目にする機会があります。弁理士に秘匿特権が認められていないために、発明者と特許に関するアドバイザーとの間の自由な情報のやり取りが妨げられ、ひいては特許の質や特許制度全体に悪影響が及びかねません。

弁理士に秘匿特権を拡大することは、イノベーションのエコシステム全体にとって、利益となるでしょう。秘匿特権の根拠は公共の利益であり、秘匿特権の対象に弁理士を含めることは公共の利益に適うという点について、法律委員会の見解は明白です。

仮に特権が拡大されたとしても、懸念すべき点が一つ残ります。特許出願人は、特許庁に公知の先行技術をすべて開示する義務はありません。当初の明細書が誠実に作成されておらず、特許出願公開後に明細書が補正された場合、裁判所は請求された損害賠償や利益を認めないはずです。しかし、明細書が誠実に作成されていなかったという抗弁を被告が主張できるのは、証拠開示手続きで、その証拠を見つけることができた場合に限られます。

このような問題は、公知の先行技術すべての開示を義務付ける法改正によって、おそらく解決することができるでしょう。先行技術とそれに関する専門家の助言が区別されていることは、秘匿特権が助言にのみ及び、技術自体には及ばないことを意味します。

しかし、現行の法律では、弁理士に秘匿特権が認められていないことは明らかです。クライアントは自身の権利の範囲または権利が及ばない範囲を認識し、その認識に従って手続きを進める必要があります。


Essenese Obhan、Obhan & Associates創業者兼パートナー

Obhan and AssociatesObhan & Associates
Advocates and Patent Agents
N – 94, Second Floor
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New Delhi 110017, India
連絡先詳細:
Ashima Obhan
電話: +91-9811043532
Eメール: email@obhans.com
ashima@obhans.com

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