裁判所、登録商標の職権調査を決定

By Manisha SinghとOmesh Puri,LexOrbis
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2023年9月11日にデリー高等裁判所はNadeem Majid OomerbhoySh. Gautam Tank事件について判決を下しましたが、この事件の経緯は過去例のない独特なものでした。この事件は商標に関する紛争で、食用落花生油に対する「SUPER POSTMAN」という文字商標の使用に関連して起こりました。

原告は、被告らが「SUPER POSTMAN」という類似した商標を使用し、原告の「POSTMAN」という登録商標を侵害していると主張して訴えを提起しました。この事件を複雑にしたのは、被告が2004年に「SUPER POSTMAN」という商標の登録を出願をした後、2023年2月13日にようやく登録が認められるまで、この出願がきわめて長期にわたり係属中であったという事実です。

Manisha Singh, LexOrbis
Manisha Singh
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被告が「SUPER POSTMAN」の文字商標登録を取得していることを知った原告は、この登録の有効性を争うために出願しました。さらに原告は、被告の商標に対する是正手続きを開始するため、進行中の訴訟を中断するよう求めました。

しかし原告は、1999年商標法第124条(1)(b)に規定されている法的手続きを遵守しませんでした。商標法第124条(1)は、商標権侵害に関する訴訟が係属中の場合に適用されます。第124条(1)(b)には、この場合に従わなければならない手続きが以下のように規定されています。

  • 被告は第30条(2)(e)に基づき抗弁を行い、登録商標の有効性を主張する。
  • 原告が被告の商標の有効性を争う場合、裁判所はその異議申し立てを認めるべきか検討する。
  • 裁判所が異議申し立てを認めるべきであると判断した場合、争点を整理し、原告が被告の商標に対して是正手続きを申請できるように、訴訟を3カ月間中断する。

この事件では、被告は陳述書において第30条(2)(e)の抗弁を行っていませんでした。そのため、裁判所は第124条に基づく原告の申し立を却下しました。訴訟では、原告は商標権侵害を主張して、被告による使用の差し止めを求めましたが、一方で被告は有効な商標登録を保有していました。

Omesh Puri, LexOrbis
Omesh Puri
パートナー
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裁判所が是正手続きを認めるには、被告の登録の無効を宣告する必要がありますが、これは商標法第29条(1)および第30条(2)(e)に抵触すると考えられます。

第29条(1)および第30条(2)(e)では、侵害行為の主体となるのは登録商標権を保有していない者のみであり、登録商標の使用は、たとえ既存の商標と同一の商標であっても、侵害に該当しないと明確に規定されています。そのため、登録商標の保有者による侵害があったと認定することは、法律上認められません。

裁判所の判断:デリー高等裁判所は、被告の登録商標の検討を経ずに、侵害について審理を進めることができるという原告の主張を退けました。裁判所はまた、法に反する命令を意図的に下すことは制定法の条項に反することになるため、認められないと強調しました。

さらに、商標法第28条(3)には、登録商標の保有者は、同一または欺瞞的に類似する商標を保有する他の登録商標権者に対して、独占権を主張することはできないと規定されています。この規定は、侵害に関する原告の主張は、第28条(3)の例外に従うということを強調するものです。

裁判所は、両当事者の利益を比較衡量する必要があると考え、代替案を検討しました。商標法第57条(4)は、当事者の申請がない場合であっても、裁判所に商標登録の取り消しまたは変更、および登録簿の修正を行う権限を付与しています。

デリー高等裁判所はこの規定に基づき、第57条(4)に規定されるsuo motu(当事者による要請がない場合に、裁判所が職権で行う措置)の権限により、被告の商標登録の有効性を調査することを決定しました。

この裁判所の決定は、本件の侵害に関する主張では登録が極めて重要な役割を果たしている点を踏まえ、原告に登録の有効性を争う公正な機会を与えるために下されたものです。

デリー高等裁判所の決定は、商標に関する紛争の複雑さを浮き彫りにするものです。特に、この事例のように登録商標が関与しており、さらに商標登録の一つが長期間を経た後に取得され、その経緯が答弁書に記載されていない場合は、非常に複雑になる可能性があります。


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