親会社保証を行う日本企業が負う予期せぬGST納税義務

By Reena Asthana Khair と Vrinda Bagaria, Kochhar & Co.
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品・サービス税(GST)は金融セクターや民間企業にとってゲームチェンジャーでした。先般のGST改正により、インドの日系企業は、親会社保証に関する課税方法をはじめとして、重大な影響を受けています。

親会社保証は、プロジェクトファイナンスにおいて極めて重要な役割を担っており、大規模なベンチャー事業の資金調達、ストラクチャリング、実現可能性を左右する主な要因になります。これらの取り決めでは、親会社がグループ会社、子会社、合弁会社の銀行・金融機関からの債務や融資を保証します。保証は、親会社が子会社などのために金融機関に対して行う契約であり、子会社などの債務不履行時に履行義務が発生します。通常、このような保証の取り決めに対して、親会社が対価を求めることはありません。これは、企業グループ内の重要プロジェクトの資金調達を円滑に進める上で、親会社による保証が戦略的に重要であるためです。

Reena Asthana Khair, Kochhar & Co
Reena Asthana Khair
シニア・パートナー
Kochhar & Co.

企業金融の分野では、通常、親会社保証は資本調達の円滑化の手段だと考えられていますが、現行の制度では、GSTの課税対象になっています。GST審議会の第52回会合および中央間接税・関税委員会の通達を受け、このような保証は現在、2017年中央財サービス法(Central Goods and Services Act, 2017/以下、「CGS法」)のスケジュールIに従い、サービスの提供として処理されています。これには無償で提供される保証も含まれており、税務上の取り扱いが大幅に変更されることになりました。

サービス税に関する以前の制度では、Commissioner of CGST and Central Excise対M/s Edelweiss Financial Services Ltd.の裁判において最高裁判所が判示したとおり、無償の親会社保証は課税対象ではありませんでした。しかし、現行のGST制度では状況は異なります。CGS法スケジュールI第2項では、事業の過程で関連当事者間で提供されるサービスは、無償であっても課税対象となると規定されています。企業の定款に、親会社保証が付帯的または付随的な事業目的として記載されることも多いため、親会社保証は事業関連活動に分類されます。これらの改正は、以前は非課税の請求権とみなされていた親会社保証の課税性に関する、長年の論争を終結させるものです。

改正後のCGST規則第28条には、親会社保証の課税対象額の決定に関する規定が新たに設けられました。この規定では、保証額の1%と実際の対価のうち金額の大きい方が課税対象額になります。この改正により、インド子会社に保証を提供している日本の親会社に対する課税額が、著しく増加する可能性があります。

Vrinda Bagaria, Kochhar & Co
Vrinda Bagaria
シニアアソシエイト
Kochhar & Co.

日本企業は、親会社保証の評価と課税に関して複雑なGST制度に対応する必要があります。インド企業が提供する保証と、日本企業などの外国企業が提供する保証の取り扱いは、大きく異なります。外国企業の場合、親会社保証はサービスの輸入とみなされるため、GSTはリバースチャージ方式で納税する必要があり、サービス受領者であるインド子会社が納税義務を負います。

日本企業にとっても、新しい税制度にはいくつかの懸念すべき点があります。評価の点に関しては、「提供された保証額」という記述からは、課税額の決定方法が確定できない可能性があります。課税額には、保証の対象である元本、利息、その他手数料が含まれる可能性があります。納税義務者は、サービス受領者は元本と同額の融資を確保することによってのみ利益を得ているため、課税額には利息やその他手数料を除く元本のみを含めるべきだ、と主張するかもしれません。

改正前に提供された保証については評価方法が明らかではないため、課税額の算定は容易ではありません。GST当局が、このような保証に課税するのは難しいかもしれません。親会社保証の期間は長期にわたることが多いのですが、課税の対象となるのが保証の提供時なのか、継続的なサービス提供なのかも不明瞭です。

GST審議会の決定により、親会社保証の取り扱いが大幅に変更され、その影響は日本企業にも及んでいます。この改正の結果、明確にされた点があるものの、同時に納税義務、納税額の評価、運用に関して新たに検討を要する事項も生じています。企業がこの改正の影響に効果的に対応するには、常に状況を把握し、専門家にサポートを求める必要があります。

このような課題に対処するため、特に再生可能エネルギー、従来型発電、アルコール飲料、石油などの、GSTをタックス・クレジットとして利用できない可能性があるセクターでは、さらなる規定の明確化と政策の調整が求められます。


Reena Asthana Khair (左)、Kochhar & Coシニア・パートナー、Vrinda Bagaria、シニアアソシエイト。

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