周知商標、その認識と保護

By Dheeraj KapoorとVibhuti Sharma、LexOrbis
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商標が周知商標として認められることは、簡単ではありませんでした。しかし、認識の変化、グローバル化の進展、消費者のブランド志向に伴い、状況が変わりつつあります。裁判所はもはや周知商標の権利を支持することを厭わず、商標を周知商標に指定する動きを推進しています。

Dheeraj Kapoor LexOrbis
Dheeraj Kapoor
マネージングアソシエイト
LexOrbis

DHL International GmbHDLH Express Services Private Ltdの最近の訴訟で、デリー高等裁判所は、DHLを周知商標であると表明しました。ドイツを拠点とする国際宅配便・物流会社であるDHL International GmbHは、DLH Express Services Private Ltd.に対して、商標権侵害を禁止する恒久的な差し止め命令と、詐称通用と取引額減額の損害賠償を求めました。原告の訴状は、被告がその宅配サービスにDLHという商標の使用を開始したことでした。被告の商標は、原告の商標であるDHLに酷似しており、しかもこの商標は同一のサービスに用いられていました。

原告は、被告のロゴについても原告のロゴと酷似しており、原告の商標の配色、書体、および全体の特徴も、被告が模倣していると主張しました。裁判所は、被告に対して、異議を唱えられた商標およびロゴの使用を禁止する仮差し止め命令を出しました。加えて、原告は、原告の登録商標であるDHLは周知商標であるという宣言と、商標登録官(Registrar of Trademark)に対して、本商標を周知商標に登録するよう要請する指示を申請しました。

これに続く審理において、被告側は、すでに社名をDLH Express Services Private Ltd.からM/s. Dogra’s Cargo Express Private Limitedへと変更し、DHLやDLHという商標、あるいは異議を唱えられたロゴを今後の事業において使用しない意向であることを主張しました。被告側はまた、実際に顧客から宅配便の荷物を収集しており、これ以降の発送に関しても、原告の認定されたチャネルビジネスパートナーに荷物を配達すると主張しました。しかしながら、裁判所は、原告のチャネルパートナーを用いることは、正当な弁護とはならないとし、被告が、原告の商標およびロゴに似た商標およびロゴを用いることを禁じる判決を下しました。被告側が訴訟に抵抗する可能性はなく、略式判決が行われたため、裁判所は、原告に有利な恒久的差し止め命令を出すことが適切であると判断しました。

Vibhuti Sharma LexOrbis
Vibhuti Sharma
アソシエイト
LexOrbis

原告の商標が周知商標であるという原告による宣言の申請に関して、裁判所は、1999年のインド商標法の第11条(6)に定められた5つの参照基準を用いて、原告の商標であるDHLがその条項の要件を満たしているかどうかを判断しました。このような基準には、本商標の周知または認知とその期間、範囲や使用されている地域、本商標の促進や登録などが含まれます。おそらく、こうした基準のうち一番重要なのは、本商標の権利の効果的な行使の記録です。

裁判所は、原告が提示した申し分のない統計資料を示し、本商標は、世界中で広く使用されているため、非常に高い信用や評価を得ている、という判決を下しました。原告は、膨大な売上高を誇る世界最大手の運送会社の一つであるため、本商標に基づく原告のサービスは、国際宅配便および物流部門において高い人気を獲得しています。原告は、商標であるDHLを多数登録している商標権者であり、本商標は、インドで頻繁に使用されており、独立した第三者機関による論評や記事の題材にも取り上げられています。裁判所は、原告は、ドメイン名に関するさまざまな紛争において早い段階から、第三者の侵害に対して、商標であるDHLの権利を行使することに成功してきた、と指摘しました。

記録されたこうした特性や事実を考慮した上で、同高等裁判所は、特に物流、貨物輸送、宅配サービスの領域においてDHLは周知商標であると明確に宣言しました。また、同裁判所は、本商標は創業者である3名の頭文字に由来しており、最大限に保護すべき創意に富んだ独自の商標であるとの判決を下しました。商標は、商標権者やその製品の独自性を表す一部であるため、すでに周知されている国だけでなく、関連商品やサービスが間もなく提供され、幅広く展開される法域においても、保護されるべきです。裁判所によって保護されるような評判を構築するためには、多くの時間、リソース、投資が必要です。裁判所が周知商標を認めたことを契機に、商標権者によるその他の法域へ事業拡大が促進されるでしょう。

Dheeraj KapoorはLexOrbisのマネージングアソシエイトであり、Vibhuti Sharmaはアソシエイトです。

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