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アジアの不動産市場に対する外国からの関心はピークに達していますが、異なる法域での落とし穴を回避するためには、規制に関する明確な知識が必要になります。

インド

日本

フィリピン

インド不動産における外国投資と資金調達の規制枠組み

現在のインドの海外直接投資(FDI)に関する規制では、一定の条件の下において、自動承認ルートによって建設業界への最大100%の投資が認められています。建設プロジェクトには、タウンシップ、住宅/商業施設、道路または橋、ホテルやリゾート、病院、教育機関、レクリエーション施設、都市・地域レベルのインフラの開発などが挙げられます。

インドでのFDIは、株式、強制転換社債、強制転換優先株式を通じて行うことができます。FDIに加え、インドでは不動産会社への構造化された債務による外国資金の流入が顕著です。これらの債務は高利回りで、クーポン付き、モーゲージバック(不動産資産)であり、外国ポートフォリオ投資家やオルタナティブ投資ファンドを通じて生み出されています。

本稿では、インドの不動産業界における外国投資、不動産投資信託(REIT)、破産、ストラクチャード・ファイナンスに関する現在の規制枠組みを分析します。

FDI

Hardeep Sachdeva
Hardeep Sachdeva
シニア・パートナー
AZB & Partners
デリー
Email:
hardeep.sachdeva@azbpartners.com

建設業界における外国投資家は、基幹インフラ(例えば、道路、水道、街灯、排水または下水)の開発後にプロジェクトから撤退することが認められています。建設プロジェクトの各フェーズはそれぞれ別個のプロジェクトと見なされ、投資家はプロジェクト完了前でも、撤退して投資を送還することが許可されています。ただし、FDIの各トランシェを基準に算出された3年間のロックイン期間を条件としています。撤退に関する制限は、ホテル、観光リゾート、病院、教育機関などのインフラへの投資には適用されません。

非居住者/外国投資家から別の非居住者/外国投資家への株式の譲渡は、投資の送還を伴わない場合、ロックイン期間や政府の承認なしで認められています。

農場建設、譲渡可能な開発権の取引、または不動産事業に従事するインド企業に対しては、FDIは認められていません。

「不動産事業」という用語には、利益を得る目的で土地や不動産を扱う事業が含まれますが、住宅または商業施設、道路または橋、REIT、教育機関、レクリエーション施設、都市・地域レベルのインフラ、タウンシップの開発は含まれません。不動産の賃貸料やリース収入から得られる収益は、譲渡に該当しない限り、不動産事業の定義から除外されます。

さらに、自動承認ルートによる100%のFDIは、タウンシップ、モール/複合商業施設、ビジネスセンターの運営・管理を目的とした、既に完成したプロジェクトにおいても認められています。ただし、FDIの各トランシェを基準に算出された3年間のロックイン期間があり、この期間中は不動産またはその一部の譲渡は認められません。FDI規制ではまた、不動産仲介業においても、自動承認ルートによる100%のFDIが認められています。

REIT

Ravi Bhasin
Ravi Bhasin
シニア・パートナー
AZB & Partners
デリー
Email: ravi.bhasin@azbpartners.com

注目すべき進展として、REIT規制が導入されて、このような仕組みの組成・上場が可能になったことが挙げられます。現在、インドには4つの上場REITがあり、そのうち3つは商業オフィス・スペース、1つは小売モール・スペースに特化しています。

REITは、1982年インド信託法に基づく信託として組成され、インド証券取引委員会(SEBI)に登録されて、通常はスポンサー、マネージャー、受託者、ユニットホルダーに指定された者によって構成されています。

このようなREITは、少なくとも50億インドルピー(6000万米ドル)の最低資産基盤が必要で、REIT資産の少なくとも80%は完成済みで、賃貸料および/または収益を生み出す不動産に投資されなければなりません。残りの20%は、株式、債券、現金、または建設中の商業不動産の形態で保有することができます。REITが得た賃貸収入の少なくとも90%は、配当または利息としてユニットホルダーに分配されなければなりません。

最近、SEBIは中小型不動産投資信託(SM REIT)の規制枠組みを告知しました。これにより、最低5億インドルピー、最大50億インドルピーの中小規模プロジェクトが認められるようになりました。SM REITは商業用または住宅用資産を持つことができ、少なくとも200人の投資家が必要で、スキーム資産価値の少なくとも95%は、完成済みで収益を生む不動産資産/物件に投資されなければならず、現金、流動性のあるミューチュアル・ファンド・スキーム、定期預金としての保有は最大5%までとされています。

SM REIT規制は、インドにおける商業不動産の価値を広く開放する起爆剤となる可能性がありますが、執筆時点ではSEBIからライセンスを取得したSM REITは1つのみです。

デット・ファイナンス

Abhishek Awasthi
Abhishek Awasthi
シニア・パートナー
AZB & Partners
デリー
Email: abhishek.awasthi@azbpartners.com

インドの不動産業界における外国金融機関によるデット・ファイナンスの大部分は、以下のいずれかを通じて行われます。SEBI規制に従ったインド企業の担保付き非転換社債の引受(インドの証券取引所に上場している場合も、していない場合もある)、またはインドで設立されたオルタナティブ投資ファンド(AIF)からのローン/債務。

担保権は、外国投資家に代わって担保を保有し、借り手のコンプライアンスを監督する責任を負う社債受託者に対して有利に設定されます。外国投資家の引受人は、外国ポートフォリオ投資家またはSEBI登録AIFとして、SEBIに登録されている必要があります。

不動産における倒産

インドにおけるもう一つの重要な規制は、2016年破産・倒産法(IBC)です。これは、倒産や破産に関する法的枠組みを定め、インドにおける法人の破産・清算手続きを合理化するものです。

IBCは、いかなる金融債権者、運営債権者、または法人債権者も、法人債務者の債務不履行が発生した場合に、倒産処理手続きを開始することを可能にします。手続き開始の申請が提出されてから180日という、固定の期間内に解決しなければなりません。

IBCは、住宅購入者、貸し手、不動産開発業者など、すべての利害関係者に極めて重要な影響を与えています。IBCによって、資金力と納入実績のある開発業者が、資金不足で事業全体を完了することができないプロモーターに代わり、未完成の不動産プロジェクトを救済することが可能になります。

改正法や最高裁判所の判決を通じて、住宅購入者の権利はさらに拡大しました。当初、彼らの役割は「その他の債権者」として認識されるにとどまっていましたが、現在では住宅購入者は「金融債権者」として認められ、債務不履行に陥った不動産会社に対して倒産手続きを開始する権利や、債権者委員会に参加する権利が与えられています。この倒産手続きを開始する権利は、住宅購入者の最低人数という基準を満たしていることが条件となります。

また、インドの不動産開発業者も、不動産会社の再建計画を模索・決定する際に、より柔軟性を持って対応することが可能になりました。IBCの規定では、法人全体に対する再建計画が受理されなかった場合でも、不動産法人債務者の1件または複数のプロジェクトに関する「再建計画」は認められています。

執行

Priyamvada Shenoy
Priyamvada Shenoy
Senior partner
AZB & Partners
Delhi
Tel: +91 12 0417 9999
Email: priyamvada.shenoy@azbpartners.com

IBCとは別に、貸し手が債務を回収するために利用できるもう一つの主な手段が、2002年金融資産の証券化および再建ならびに担保権の実行法(SARFAESI法)によって規定されています。

借り手が担保付き債務の返済を怠った場合、担保権者は借り手の口座を不良資産として分類し、担保権を行使して、担保付き不動産資産を占有し、裁判所の介入なしに資産を現金化する手続きを開始することができます。

これは、通常の民事裁判手続きと比較して、より迅速に債務回収できる手続きです。

この件では、借り手に、定められた期間内に債務の全額を返済するよう事前通知が送られます。この義務を果たせない場合、SARFAESI法の規定に基づく執行手続きが、同法の規定に従って開始される可能性があります。

近年、SARFAESI法は、担保としての不動産資産の差し押さえ、公売および/または当事者売買を通じた売却において、貸し手によってしばしば利用・実行されています。

不動産業界は、インド経済の成長にとって極めて重要です。

この業界は経済に最も大きく貢献している分野の一つで、雇用創出においては第2位にあり、275以上の関連産業(鉄鋼、セメント、その他の建設資材など)がこの業界に依存して事業を維持しています。

幸いなことに、インドの不動産業界は目覚ましい活況を享受しており、国内外の投資家、住宅購入者、企業の注目を集めています。不動産需要の高まりはしばらくの間、続くだろうと想定されます。

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日本における不動産の可能性に焦点を当てる

(1)インバウンド投資

外国投資家は長年にわたり、日本の不動産市場で重要な役割を果たしてきました。日本の人口減少が続く中、国家経済の成長を維持するためには、洗練された不動産市場を発展させ、インバウンド投資を呼び込むことがますます重要になっています。

今後、日本政府は不動産開発において、インバウンド投資が重要な役割を果たすことに期待をしています。外国投資家が出資者となる取引のかなり多くのケースでは、特別目的会社(SPC)が、証券化構造による資金調達を利用して不動産を購入しています。

本稿では、資産の種類別に、インバウンド投資向けの不動産市場について概要を説明します。

ホテル

Hiroshi Niinomi
新家 寛氏
パートナー
西村あさひ法律事務所
東京
Tel: +81 3 6250 6523
Email: h.niinomi@plus.nishimura.com

ホテルアセットは、国内旅行の増加やインバウンド観光客数の回復により、投資対象として、パンデミックから大幅に回復しているようです。日経不動産マーケット情報によると、2022年には取引額上位10件にランクインしなかったホテル投資プロジェクトが、2023年には2件がランクインしています。

この傾向に呼応するように、政府は最近、観光産業に対してより一層尽力し、焦点を当てています。政府は、地方の自然の美しさを観光資源として活用し、2031年までに、日本全国にある35カ所の国立公園すべてに高級リゾートホテルや、その他の施設の開発業者を誘致する方針を発表しました。

オフィス

否定的になるほど落ち込んでいるわけではありませんが、このアセットクラスへの投資は、2022年と同様に2023年もやや停滞しているようです。原因の一つには、空室率の上昇が挙げられます。

それでもなお、欧米では金利上昇やパンデミック後のテレワークの普及によりオフィスビルの価格が急落している一方で、日本のオフィスビルの価格は比較的安定しており、これが安定した投資水準の背景の一つになっているようです。

住宅

住宅不動産への投資は、特に東京や地方の中核都市で増加しています。国内金利を含む市場環境がより不確実さを増す中で、このタイプの資産は比較的安定した運用が可能であるという特性から、注目を集めているようです。

さらに、ニューヨーク、ロンドン、シンガポールなど、世界の他の大都市の家賃水準に比べて相対的に低い賃料であることから、一部の機会主義的な投資家は好機と捉えています。これらの要因が相まって、日本の住宅不動産への投資は着実に増加しているようです。

物流

Koki Hara
原 光毅氏
パートナー
西村あさひ法律事務所
東京
Tel: +81 3 6250 6460
Email: k.hara@plus.nishimura.com

パンデミックにより、在宅勤務の普及や隔離措置の導入に伴うeコマースの拡大を背景に、物流資産への投資は大幅に加速しました。

この傾向に従って、2023年は物流施設への投資は堅調に推移し、新たに多くのファンドが組成されました。上半期には、東京圏に最大の供給がなされ、拠点の集約や物流システムへの投資など、サプライチェーンの強化を目的とした取引が注目を集めました。

データセンター

クラウドコンピューティングの需要が高まる中、日本ではデータセンターの開発が進んでおり、このアセットクラスへの投資が増加しています。データセンターに関しては、土地の賃借権の段階で物件からの収益が発生しない場合、ノンリコース・ファイナンスを取得する際にハードルはあるものの、ジョイント・ベンチャーなどの他のスキームを通じて開発を行うことも可能です。

この傾向を牽引しているのは、IT技術の急速な進歩と、社会がインターネットを介した情報処理にますます依存していることです。同時に、ITセキュリティへの懸念が高まり、安全なデータアクセスの確保は、多くの企業にとって不可欠なものとなっています。

さらに、処理すべきデータ量が増加し続ける中、多くの消費者が独自のストレージシステムを構築する代わりに、クラウドサービスの選択・検討をしています。その結果、データセンターの普及が進んでいるのです。

このようなデータセンターは一般に、十分な電力供給、温度管理された環境、厳重なセキュリティを備えたラックに顧客のサーバを収容し、クラウドサービスなどのITネットワークサービスや設備を提供しています。

日本企業にとって、日本国内のデータセンターを利用することは、距離が短いことからデータ交換速度が速くなるため、多くの場合で有益になります。日本国内で一定数のデータセンターが必要とされる可能性があるため、データセンターの取引は増加すると予想されています。

(2)再開発事業

Naoto Yamamoto
山本直人氏
パートナー
西村あさひ法律事務所
東京
Tel: +81 3 6250 6632
Email: na.yamamoto@plus.nishimura.
com

アセットのタイプに加えて、再開発事業も日本の不動産市場における重要なセクターであり、都市再開発法に基づいて、数多くの開発事業が大都市圏で行われています。六本木、麻布、渋谷など、東京の主要な大都市圏での大規模再開発が該当します。

同法の目的は、都市における土地の利用を促進し、都市機能の更新を図ることです。同法には、開発のプロフェッショナルであるデベロッパーの参加を可能にすることや、再開発による余剰床の権利の売却や、それらの権利をデベロッパーに割り当てることで事業費を賄うことなど、独自の特徴があります。

このような特徴がなければ、小規模な土地や建物に関わるさまざまな権利者の利益を調整しながら、事業費を賄うことは困難であることから、再開発事業を進めるのは難しいでしょう。

個人や地方自治体でも市街地再開発事業を行うことはできますが、多くの場合、再開発組合を活用します。手続きは一般的に以下の通りです。(a)都市計画決定、(b)事業計画の決定・認可、(c)重要な手続きである権利変換。これは既存の不動産の権利を、新たに再開発された不動産の権利に変換する手続きです。

事業費の増加

再開発事業における重要な課題の一つは、さまざまな要因による事業費の大幅な増加です。主な要因として、パンデミック後の物価上昇や円安による建設資材費の高騰、人材確保の難しさが挙げられます。

建設業界は慢性的な人材不足に陥っており、同時に、働き方改革の一環として導入された残業の上限制限は、5年間の猶予期間を経て2024年4月1日から適用されています。

労働力の高齢化と長時間労働も、人材確保を難しくする要因となっています。これらの要因が相まって、再開発事業の長期事業計画の策定を困難なものとしているようです。

SPCスキーム

近年、プロフェッショナルな請負業者やデベロッパーの参加だけでなく、TK-GKストラクチャーやTMKストラクチャーなどの不動産証券化ストラクチャーを活用して、事業費の一部を調達する事業が増加傾向にあります。

特定目的会社(SPC)が再開発事業に関与する方法は、例えば、SPCが再開発組合に参加する、または再開発後の余剰床を取得するなど、いくつかあります。この場合、不動産流動化スキームと再開発事業の両方に関する知識が必要であるため、難易度は高くなります。

TK-GKストラクチャーとTMKストラクチャーは、それぞれ金融商品取引法と資産流動化法によって規制されていますが、いずれも開発関連の法律や規制に直接関係しているわけではありません。

例えば、事業計画の認可の際には、関係当局がSPCに対して、そのSPCの信頼性と事業への長期的な関与を保証する旨の、スポンサーからの支援書の提出を求める場合があります。

注:関連法、所有権の種類、SPCスキームを含む不動産の所有権の構造、法務デューデリジェンスに関する具体的な事項については、ABLJに2023年に掲載された「不動産市場の地域比較:日本」をご参照ください。

Nishimura & Asahi LogoNISHIMURA & ASAHI
(GAIKOKUHO KYODO JIGYO)
Otemon Tower, 1-1-2 Otemachi, Chiyoda-ku,
Tokyo 100-8124, Japan
Tel: +81 3 6250 6200
Email: info@nishimura.com
www.nishimura.com


フィリピン不動産法の現状を読み解く

フィリピンの不動産業界は、国家の利益と投資機会のバランスを取るという、複雑な法的枠組みの下で成り立っています。この法的枠組みは、国家主権を保護する土地所有に関する憲法上の制限を基盤とする一方で、生産的な外国投資を誘致しようとする政策によって推進されています。

近年、フィリピンの不動産開発には外国資本が流入しています。この流入は、住宅、商業、工業用地に対する需要の高まりによるものです。2024年のフィリピンのGDP成長率は5.8~7.0%と予想されており、フィリピンの不動産市場への外国からの関心は継続すると予想されています。また、情報技術とビジネス・プロセス管理の分野や、政府の取引活動においても継続的な成長が見られます。これは、オフィスや商業用地の需要が継続していることにつながっています。

メトロ・マニラ以外の地域でタウンシップや複合用途開発プロジェクトが進行しており、住宅市場は広範囲に拡大しています。政府は、特定の地域での商業活動を促進するために、財政的な優遇措置を提供する法律を制定し、都市部から離れた地域での不動産開発を促すよう誘導しています。

基盤

Nilo T Divina
Nilo T Divina
マネージング・パートナー
DivinaLaw
メトロ・マニラ
Email: nilo.divina@divinalaw.com

1987年フィリピン憲法は財産権の包括的な枠組みを提供しており、フィリピン権利章典は私有財産の保護に重点を置いています。また憲法は国策として、国益と国家主権を最優先で考慮するよう定めています。これに準じて、憲法は土地所有権を規制しています。土地所有はフィリピン国籍保有者のみ、またはフィリピン資本が60%以上のフィリピン法人に限定されています。

フィリピン民法は、同国の財産に関する法律の礎となるものです。個人および法人の不動産取引に適用される財産権と取引について、詳しく規定しています。そして、所有権の移転を、有効で法的に強制力のあるものにする必要条件を定めています。

不動産の売却、または1年以上のリース契約は書面で行う必要があります。不動産に関する権利の設定、移転、変更、抹消に関する契約は、公文書で行われなければなりません。

外国投資

Ciselie Marie T Gamo-Sisayan
Ciselie Marie T Gamo-Sisayan
パートナー
DivinaLaw
Email: ciselie.gamo@divinalaw.com

外国投資家は、土地所有の制限はあるものの、フィリピンの不動産への投資や参入が可能です。

外国投資家リース法〔共和国法(RA)第7652号〕は、外国投資家が私有地を50年間リースすること、さらに25年を限度として更新することを許可しています。リースされた土地は、投資目的のみに使用されることが定められています。外国投資事業を中断する際は、連続して3年を超えることはできません。

外国人はまた、コンドミニアム・プロジェクトに投資することができます。コンドミニアム・プロジェクトにおける外国所有権は、合計で40%を超えることはできません。

外国人は、不動産投資信託(REIT)ファンドにその発行済み株式資本の40%まで投資することができます。REITは、投資家に、収益を生む不動産のさまざまなポートフォリオに投資する機会を提供しています。これによって、個々の不動産への投資に比べて、リスクが軽減されます。REITはフィリピンの株式市場で取引されており、流動的で透明性の高い投資を促進しています。

土地の登記

Danica Mae M Godornes
Danica Mae M Godornes
シニア・アソシエイト
DivinaLaw
Email: danica.godornes@divinalaw.com

フィリピンでは、不動産管理は不動産登記令〔大統領令(PD)第1529号〕と土地登記法(法律第496号)などの法律や法令によって規定されています。これらの法律は土地登記の手続きを規制するものです。

フィリピンでは、土地保有権原の真正性を保証し、ひとたび所有権の主張が確定された後はその確定力を保護するという、トレンズ・システムの土地登記を採用しています。登記された土地を取引する者は、権原に記載された以上のことを確認する必要はなく、権原に記載された各種の負担や請求についてのみ、責任が生じることになります。

未登記の土地は、管轄権を有する裁判所への申請を通じてトレンズ・システムに組み入れることができます。裁判所が申請者の権原が登記するに十分にふさわしいと判断した場合、判決によって申請者の権原を確定することになります。フィリピン土地登記局は登記令と、それに対応する権限証書発行します。

登記された土地の所有者は、既存の法律に従って、その土地を譲渡、抵当件設定、リース、その他の取引を行うことができます。その場合、取引を証明する書類は、物件が所在する地域の不動産登記所に登録されます。

登記とは、第三者に対して土地を譲渡または影響を与える効力を持つ行為であり、登記の時点からすべての人に対して、その通知がなされたものとみなされます。所有権の移転の場合、元の権限証書は取り消され、新しい所有者に権限譲渡証書が発行されます。リース、抵当、その他の担保権の場合は、権限証書に裏書きされます。

トレンズ・システムは、コンドミニアムの区分所有権や権益の登記にも採用されています。

環境保護

環境に関する法律も、フィリピンの不動産業界に影響を与えています。これらの法律は、不動産開発の環境への影響に対処し、自然資源と公衆衛生を保護するために、責任ある土地利用を促進することを目的としています。

環境保護に関する基本となる法律は「国家環境政策(PD第1151号)」です。これは環境管理と規制の枠組みを提供し、国家の開発計画やプロジェクトに環境への配慮を組み込んだものです。

PD第1586号により制定されたフィリピン環境影響評価制度は、環境に重大な影響を与える可能性のあるプロジェクト、または環境の質に著しく影響するあらゆるプロジェクトが提案されるのに際して、環境影響評価を義務づけています。環境天然資源省から事前に環境適合証明書を取得しない限りは、いかなる個人、パートナーシップ、企業も、環境的に重要な影響があると指定されたプロジェクトや地域については、着手することも、運営することもできません。

不動産開発業者が考慮しなければならない、その他の重要な環境に関する法律には、大気浄化法(RA第8749号)、水質浄化法(RA第9275号)、固形廃棄物管理法(RA第9003号)があります。

国の法律に加えて、地方自治体は独自の環境規制や条例を施行しています。これには、環境クリアランスの追加要件、ゾーニング規制、地域の環境問題に対処するための特定の措置が含まれる場合があります。開発業者は、国家や地方の環境基準を遵守するために、これら地方の規制に対処しなければなりません。

地方の成長の促進

フィリピンでは、地方自治体がゾーニングや土地利用規制を実施・施行しています。

地方自治体には、バランガイ、町、市、州があります。これらの自治体は、自らの管轄内での土地利用計画、ゾーニング、開発に関する条例を策定し、施行します。

これらの条例は、土地を住宅、商業、工業、農業、公共用地などの異なるゾーンに分類し、それぞれのゾーンで許可される活動や建築基準に関する具体的な規制を設けています。この地方分権的なアプローチは、地方自治法(RA第7160号)で導入されました。この法律により、都市の成長と環境保護、社会的な目標とのバランスを取りながら、地方自治体が自らのコミュニティの特定のニーズや条件に合わせて、規制を調整する権限が与えられました。

不動産税

地方自治体はまた、不動産税の評価と徴収も担当しています。税率は、各自治体がそれぞれの管轄内において条例で課している税率によって異なります。不動産税は、各自治体の地方評価官が決定する不動産の評価額に対して課されます。

先般の不動産価値評価改革法(RA第12001号)によって、フィリピン全土の不動産評価が標準化されました。すべての不動産は、地方政府財務局が採用した基準に従って、現在の市場価値に基づいて評価されなければなりません。注目すべきことは、この法律は施行から2年間の不動産税免除を定めたことです。

不動産の譲渡には、国家政府と地方自治体の両方から課税されます。不動産売却益(贈与、遺産などの他の譲渡)と印紙税は、内国歳入庁(BIR)を通じて国家政府に支払われます。所得税率は、不動産が通常資産または資本資産として保有されているか、そして、売主のステータスによっても異なります。不動産が売却目的で保有されているか、事業で使用されている場合、譲渡には付加価値税が課されることもあります。

地方自治体、特に州や市は、適正市場価値または総対価のいずれか高い方に基づいて不動産譲渡税を課します。

地方登記所は、いかなる証書の登録に際しても、税金の支払い証明を要求します。買主は、BIRが発行する登記許可証明書と地方自治体への譲渡税の支払い証明を提出する必要があります。

フィリピンの不動産に関する法的枠組みは、国益と外国投資を誘致する必要性のバランスをとるために、複雑なものになっています。これは、国家の経済目標と地方の開発優先事項を調和させ、投資家にとって魅力的で、かつ、コミュニティのニーズに応える環境を促進します。政府は、不動産市場をより魅力的にするために、不動産管理と課税を継続的に改善し、合理化しています。

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