2025年所得税法案(以下、法案)は、所得申告書の故意の未提出に対する起訴制度を大幅に改革するものです。この改革は条項480に規定されており、1961年所得税法の第276CCC条に対応しています。条項480は、税務調査や差し押さえの後、納税者が意図的に所得税申告書(ITR)を提出しない場合に適用されます。所得税法第158BC条に基づく通知を受領してから60日以内にITRが提出されなかった場合、起訴が開始される可能性があります。この規定によれば、3カ月~3年間の懲役および罰金刑が定められています。
法案は、条項480等に該当する犯罪を非認知犯罪(non-cognizable offence)として分類し、税務当局が従うべき逮捕の手続きに、必要とされていた明確性と確実性をもたらしています。認知犯罪では事前の司法の承認なしに逮捕が可能ですが、非認知犯罪の場合、逮捕を実行するには司法の同意が必要となります。この改正により、遵法と納税者の権利とのバランスを確保しつつ、保護措置がいっそう強化されます。

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法案の条項491により、起訴開始前に上級税務官の事前承認が必要となり、これまでの恣意的な運用を防止しています。これまでは、税務当局は所得税法第276CCC条の下、違反者を起訴する際に無制限の裁量権を行使し、監督機関の承認なしに起訴手続きを進めることが可能でした。これは手続上の監督強化に向けた動きであり、より大きな説明責任を確かにするためのものです。
条項247により、捜索と差し押さえの権限は拡大されます。未申告所得や税務通知への不履行が疑われる場合、税務当局は資産、財務記録、電子データの捜索および押収を行う権限を有することになります。法案は、税務担当官にデジタル・セキュリティ対策を無効化し、電子記録にアクセスし、機密通信を差し押さえる権限も与えています。これらの広範な権限により、デジタル・フォレンジックで発見された証拠は、条項480の規定に基づいて起訴の根拠となり得ます。捜索を受けた個人は、後に法的手続きにおいて証拠として使用される可能性のある宣誓供述の提出を、法的に命じられる場合もあります。
法案は、捜索および差し押さえの過程で取得された無関係な個人データの取り扱いについては言及していません。これにより、プライバシー権や手続上の公平性に関する懸念が生じます。私的なデジタル・コミュニケーションにアクセスする前に司法による監督が行われないことで、権限の濫用につながるのではという懸念が生じるわけです。差し押さえられた電子記録が正確であるという法的推定により、納税者は疑惑に反証する責任を負わなければならなくなり、これが起訴権限の濫用につながる可能性があります。
法案のもう一つの重要な改正は条項476にあります。これは所得税法第276B条に対応して、源泉徴収税を政府に納付しない行為に関するものです。第276B条では、所得税法の第XII D章または第XVII B章に基づき、源泉徴収税または税金の納付を怠った場合、現在は3カ月~7年の禁固刑および罰金が科されます。
条項476は同様の罰則を維持しつつも、重要な免除規定を導入しています。これは、源泉徴収税を、対応する税務申告書の提出期限までに政府の口座に入金した場合、当該条項は適用されないというものです。この変更は事実上、是正の機会を提供しています。遅延が法定期間内に是正された場合、不遵守はもはや自動的に犯罪とされることはありません。
この規定の導入は、自動的な起訴から条件付きの執行への転換を示しており、規定期間内に違反を是正した納税者は、厳しい罰則の対象とならないことを保証するものです。この改正によって、検察当局の負担は軽減されることになります。またこれは、税関連の不正行為の犯罪化を減らし、代わりにコンプライアンスの確保に重点を置くという政府のより広範な方針と合致するものです。
法案は、所得税法に基づき起訴手続きを合理化するという歓迎すべき変革を導入しているものの、条項480と連動する条項247によって付与される、捜索と差押えの権限の拡大に対する懸念を十分に払拭するものではありません。司法による監督が義務付けられていないこと、私的なデジタル領域へ介入できること、電子記録の正確性に関する法的推定は、納税者にさらなる負担を課すことになります。これらの権限には、脱税を防止するという称賛に値する目的はあるものの、濫用を防止し、執行の説明責任を確保するためには、より強固な保護措置が必要です。
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