企業の貸借対照表上で暗号資産の保有が増加したことで、インドの倒産実務に新たな側面がもたらされました。かつては純粋に投機目的だった暗号資産は、現在では財務上の準備金、取引在庫、担保としても保有されています。インドの倒産制度の枠組みにおいて中心となる問いは、暗号資産が倒産手続に関係するかどうかではなく、企業倒産解決手続(CIRP)が開始された場合に、それをいかに特徴づけ、管理し、取り扱うべきかという点です。
「財産(property)」は、あらゆる種類および形態の資産を決定的に画定する形で、具体的に定義されているわけではありません。むしろ、憲法300A条のような憲法上の規定、1961年所得税法のような租税法、または倒産・破産法(IBC)など、検討の対象となる法令応じて文脈的に理解されます。したがって、本稿における暗号資産の法的位置付けは、IBCに特有の法制度上の文脈の中で分析されなければなりません。
インド法における財産としての暗号資産

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長年にわたり、インド法は暗号資産を曖昧に扱ってきました。転機となったのは、最高裁判所がInternet and Mobile Association of India対Reserve Bank of India(2020)において、規制対象事業体が仮想通貨を取り扱うことを禁止したインド準備銀行(RBI)の通達を無効とした時です。同裁判所は、仮想通貨が従来の法的定義に当てはまらないものの、実在性と効力を有することを認めました。
暗号資産の財産としての性質に対する、より直接的な承認は、マドラス高等裁判所がRhutikumari対Zanmai Labs Pvt Ltd(2025)で示したものです。「財産」は、人が保有し得るあらゆる利益を意味するというインドの先例、ならびに、Ruscoe対Cryptopia Ltd(2020)において、暗号資産が信託の対象となり得る無形財産を構成するとしたニュージーランド高等裁判所の判断を踏まえ、マドラス高等裁判所は、暗号資産はインド法上の財産に該当すると結論づけました。さらに同裁判所は、暗号資産が1961年所得税法第2条47A号において、すでに「仮想デジタル資産(virtual digital asset)」として認識されていることにも言及し、インドの法制度上の枠組みにおけるその財産としての地位を補強しました。
IBCの枠組みは暗号資産を倒産財団に含める
IBCは第3条27号において、「金銭、物品、訴権付き請求権、土地ならびにインド国内またはインド国外に所在するあらゆる形態の財産」を含む、意図的に広範な「財産」の定義を採用しています。この広範さは立法の先見性を反映しており、技術革新によって倒産手続の管轄外に置かれる資産クラスが生まれないようにしています。
財産として分類されると、会社債務者が保有する暗号資産は倒産財団の一部となります。CIRPの開始時点で、第17条は管理権限を解決専門家(RP)に帰属させ、第18条はRPに対して全資産を管理下に置く義務を課します。そのため、暗号資産ウォレット、取引所口座、秘密鍵は、RPが当該資産を特定し保全するという職務の範囲に含まれます。
暗号資産事案における管理上の課題と越境倒産問題
暗号資産を財産と承認しても、実務上の困難がなくなるわけではありません。暗号資産は、秘密鍵でアクセスされるデジタルウォレットに保管され、その所有は分散台帳を維持するネットワーク参加者によって検証されます。会社債務者の経営陣が秘密鍵を開示しない場合、解決専門家はこれらの資産にアクセスするうえで重大な困難に直面する可能性があります。
また、ブロックチェーン資産は本質的に国境がないため、管轄に関する問題も生じます。第3条27号はインド国外に所在する財産にも及びますが、そのような資産の取り扱いは、それが保有されている管轄区域によって異なり得ます。外国の取引所にある暗号資産は、その管轄区域の規制枠組みの対象になります。インドは、国際連合国際商取引法委員会(UNCITRAL)の国際倒産に関するモデル法を採用しておらず、代わりにIBCの下で二国間条約のための授権規定を整備しています。しかし、特定国とのそのような条約は、いまだ締結に至っていません。
インドに包括的な法的枠組みがないため、取引所やカストディアンは法的なグレーゾーンで運営されることが多く、また、一定の暗号資産に内在する匿名性という機能は資産追跡の障害になります。
結論
インド法は、既存の法原理の中で暗号資産を段階的に受け入れていることを示しています。仮想デジタル資産を財産として司法が認めたこと、税法上の規定による承認、そして意図的に広範なIBCの枠組みは、暗号資産を倒産財団の一部として扱うための一貫した基盤を総合的に提供します。
技術的な管理、規制上の不確実性、越境執行は現実的な課題ではありますが、これらは理論上の障壁というより実務上の複雑性です。同法の構造は、その救済枠組みの中にデジタル資産を取り込むだけの柔軟性を十分に備えています。インド企業全体で暗号資産の導入が深まるにつれ、倒産実務はデジタル資産の無形性が債権者の権利や衡平な分配を損なわないよう、適応を続けていくでしょう。
Vaijayant Paliwal氏はShardul Amarchand Mangaldas & Coのパートナー、Shruti Poddar氏はアソシエイトです。
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