テクノロジーに貪欲な日本では、ドローンの新たな利用法がほぼ毎日のように生み出されていますが、空域は厳しい規制によって管理されています。
航空法に基づくドローンの飛行規制

アソシエイト
中央総合法律事務所
東京
Tel: +81 3 3539 1877
Email: doi_t@clo.gr.jp
機体とバッテリーの合計重量が100g以上のドローンは「無人航空機」(UAV)と定義され、日本の航空法の規制対象となります。この法律は、測量や農業用監視から、インフラや環境の点検、速達配送、災害対応に至るまで、さまざまな商業利用を規制しています。
本稿では、日本で商業用ドローンを飛行させる際の一般的な規制について紹介します。
UAVの登録
この法律では、航空目的で使用する前に、UAVを無人航空機登録簿に登録して登録記号を明示し、またリモートID機能を搭載することが義務付けられています。
そのため、日本でUAVに分類されるドローンを使用する予定のある人は、国土交通省(MLIT)に登録申請を行わなければなりません。また、登録事項に変更があった場合は15日以内に変更の届出を提出し、また、登録は3年ごとに更新する必要があります。
空域制限
一般的に、以下の空域でドローンを飛行させるには、航空法に基づきMLITの許可が必要です。
-
- 空港の周辺地域
- 緊急用務空域(警察や消防活動などの緊急航空機の運航を可能にするため、UAVの飛行が一般的に禁止されている空域)
- 地上150m以上の上空
- 人口集中地区の上空
上記の空域外であっても、小型無人機等飛行禁止法で定義される重要施設(国会議事堂、内閣総理大臣官邸、最高裁判所、原子力発電所など)の上空や、これらの施設からおおむね300m以内の上空でドローンを飛行させるには、施設管理者および/または土地所有者の同意、さらに都道府県公安委員会への事前の届出が必要です。
航空法とは異なり、無人航空機規制法は200g未満のドローンにも適用されます。
飛行規制
航空法で禁止されている飛行方法は以下の通りです。ただし、(5)~(10)の方法については、MLITの承認を得た場合は例外的に認められることがあります。
-
- アルコールや薬物の影響下での飛行
- 飛行前確認(天候情報など)を行わない飛行
- 他の航空機との衝突を予防する措置を取らない飛行
- 他人に迷惑を及ぼすような方法での飛行(急降下や人への接近など)
- 夜間での飛行
- 目視外での飛行
- 人や物件から30mの距離を確保できない飛行
- イベント会場上空での飛行
- 危険物の輸送
- 物件の投下
許可と承認
MLITの許可が必要な飛行(前述の「空域制限」に記載)や、特定の飛行方法に対する承認〔(5)~(10)に記載〕は、航空法に基づいて「特定飛行」と定義されます。特定飛行に必要な許可・承認は、リスクカテゴリーに応じて異なります。
飛行形態はリスクに応じて3つのカテゴリーに分類され、該当するカテゴリーに応じて異なる審査基準とルールが適用されます。そのため、MLITから許可・承認を得る際には、予定している飛行がどのカテゴリーに該当するかを判断する必要があります。
-
- カテゴリーI:特定飛行に該当しない飛行。航空法に基づく飛行許可・承認手続きは不要
- カテゴリーII:立入管理措置を講じた上での特定飛行(第三者の上空を飛行しない)
- カテゴリーIII:立入管理措置を講じていない特定飛行(第三者の上空を飛行する)
なお、「立入管理措置」とは、ドローンの飛行経路下において、第三者の立ち入りを制限することを指します。
カテゴリーIIの飛行
特定飛行が下表の左欄に該当する場合、カテゴリーIIの飛行に該当します。この場合、一般的に立入管理措置を実施し、表の右欄に記載されているように個別の許可・承認を取得する必要があります。
カテゴリーIIIの飛行
立入管理措置を講じない特定飛行はカテゴリーIIIに該当し、原則としてそのような飛行は許可されません。
ただし例外として、一等無人航空機操縦士の資格を有する操縦者が、第一種機体認証を受けた無人航空機を使用して飛行する場合、飛行ごとに許可・承認を取得することで飛行が認められる場合があります。
電波法

アソシエイト
中央総合法律事務所
大阪
Tel: +81 6 6676 8834
Email: mimura_y@clo.gr.jp
ドローンの遠隔操作や、ドローンからの画像やデータの送信には電波の使用が伴います。電波を送受信するための無線設備を使用する場合、電波法に基づいて「無線局」を開設するには、一般的に総務大臣から免許を受ける必要があります。
ただし、微弱無線局や特定小電力無線局など、例外として免許が不要なものもあります。
ホビー用ドローンの多くは、免許不要の無線局を使用しています。しかし、大量のデータや画像を長距離で送信する産業用ドローンの場合、ロボット用に指定された電波の使用が必要となり、無線局の免許が必要になります。
日本で、ドローンや類似デバイスに使用されることが想定される主要な無線通信システムの一覧については、総務省のウェブサイトをご参照ください。
土地所有権
第三者の土地の上空をドローンが飛行する場合、土地所有者の権利を侵害する可能性が懸念されます。民法によれば、「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ」とされています。
航空法に基づくドローン飛行の許可を受けていたとしても、「法令の制限」があることから、自動的に土地の所有権が考慮対象外となるわけではありません。
一方で、所有権が及ぶ空域の範囲は、土地所有者の「利益」の存する限度と解釈されています。そのため、ドローン飛行の際に土地所有者の同意を必ず得る必要があるというわけではありません。
内閣官房のガイドラインによれば、「利益の存する限度」は、土地の具体的な利用状況や、建築物や工作物の有無などを考慮して個別に判断されます(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kogatamujinki/kanminkyougi_dai16/betten4.pdf)。
これらの具体的な状況を考慮して、ドローン飛行が土地の利用を妨げない場合、土地所有者の同意は必要ではない可能性が高いでしょう。
外国投資
外国為替及び外国貿易法(FEFTA)に基づいて、「外国投資家」が指定業種に従事する日本企業の株式を取得する場合、一般に財務大臣およびその業種の所管大臣への事前届出が必要です。
事前届出が必要な場合、届出受理日から30日が経過するまで、その投資を行うことはできません。UAVに関連する製造、機械修理、またはソフトウェア開発に従事する日本企業への投資については、未上場会社の株式を1株でも取得する場合、事前届出が必要です。
上場企業については、1%以上の株式取得となる場合に事前届出が必要です。
CHUO SOGO LAW OFFICE, PC Hibiya Kokusai Building, 18th floor,2-2-3,
Uchisaiwaicho, Chiyoda-ku,
Tokyo, 100-0011, Japan
Tel: +81-3-3539-1877
Fax: +81-3-3539-1878
www.clo.jp






















