変化はイノベーションを生み出しますが、知的財産権侵についてはかつてないほど深刻な事態を生み出しています。特にeコマースに影響を及ぼし、商標使用に関する従来の概念を根底から覆しています。かつて知的財産権の侵害は、明らかに目に見える現実の商品に対して、視覚的な流用として表れていました。しかし現在では、メタタグ侵害のように秘密裏のバックエンド戦略により、消費者の認識とオンライン上のトラフィックが操作されています。

マネージング・パートナー
Obhan & Associates
メタタグはウェブページのHTMLコード内に埋め込まれ、検索エンジンがページを識別してランキングすることを可能にします。ユーザーの目には見えませんが、これにはキーワード、説明文、タイトルなどが含まれます。メタタグは消費者に直接、商標を表示するわけではありませんが、検索エンジンの結果を操作することが可能です。競合他社の商標を自社のメタタグとして使用することで、企業は検索エンジンをミスリードし、商標権者に関連する検索結果で自社のコンテンツを上位に表示させることができるようになります。その結果、競合他社とは無関係であるにもかかわらず、その企業の社名が検索結果のランキングで競合他社と並んで、あるいはそれよりも上位に表示されることがあります。これによって消費者の混同を招き、不当にビジネスを奪い、商標権者が慎重に時間をかけて築いてきたブランド価値を損なう恐れがあります。
裁判所では、このような行為が商標権侵害に該当するか否か、問われることが増えてきました。1999年商標法第29条第6項~第9項は、侵害に関する規定として商標の使用範囲を拡大し、広告、ビジネス文書、ラベリングなどの領域まで含むものとしています。判決では、メタタグやソースコード内で商標を使用することも、「使用」に該当すると判断されています。たとえ表示されていなくとも、市場行動に影響を与える形で商標を使用することは、侵害に当たる可能性があるということです。このような解釈は、法律と、現実に商業的な影響を及ぼすデジタル・マーケティング戦略とを整合させるものです。

シニア・アソシエイト
Obhan & Associates
Google LLC対DRS Logistics (P) Limited事件でデリー高等裁判所は、Googleの広告とキーワードを用いた、表に現れない商標使用について分析しました。同裁判所は、たとえ表に現れない形であっても、もし、消費者に混同や誤認を生じさせるのであれば、検索結果や広告に影響する商標の使用には法的責任が生じると判断しました。たとえ一時的な混同であっても、「購買前の混同(initial interest confusion)」のため違法とされます。しかしながら同裁判所は「初期関心(initial interest)」とは区別し、商標をキーワードやスポンサーリンクに使用する場合には、現実的に混同が生じる可能性がなければならないとしました。単にリンクへの関心を引くだけで混同のおそれがなければ、侵害には当たりません。
Mattel Inc and Ors対Jayant Agarwalla and Ors事件では、同裁判所は、アーカイブ記事、ブログ投稿、ソーシャルメディアのページなどから、ユーザーがScrabbleをオンライン検索した後にScrabulousというゲームをプレイしていたことを認定しました。これは一見してわかる欺瞞的類似性であり、混同を生じさせるものでした。
ボンベイ高等裁判所はPeople Interactive (I) Private Limited対Gaurav Jerry and Ors事件において、被告が許可なく原告の商標およびドメイン名を自身のウェブサイトのメタタグに組み込むことで、原告のサイトから最大4.67%のオンライン・トラフィックを自身のサイトに誘導していたことを認定しました。
さらに最近、デリー高等裁判所のTitan Company Limited対Lenskart Solutions Private Limited 事件では、Titanは、LenskartがTitanの登録商標「Titan」および「Fastrack」を、ウェブサイト上の目に見えないメタタグやソースコード内で用いることで検索順位を操作し、不当な利益を得たと主張しました。Lenskartは申し立てられた行為を認めつつも、これは不注意による誤りであり、該当箇所を削除する措置を講じたと主張しました。本件は争いなく終結しましたが、表に見えない使用であっても「使用」の定義に含まれるという法理の確立を確認する結果になりました。
デジタル時代は新たな機会をもたらす一方で、新たな課題も生み出しています。今日、ブランドは模倣品や欺瞞的なパッケージと戦うだけでなく、アルゴリズム操作、キーワードの乗っ取り、バックエンドコードの悪用も防止しなければなりません。検索アルゴリズムが可視性と関連性を左右するため、メタタグや埋め込みコードのような見えない要素がブランドに重大な損害を与える可能性があります。
知的財産権者は積極的で、かつ技術に精通している必要があります。検索結果の定期的な監査、ソースコードのスキャン、デジタル監視ツールの活用が鍵となります。侵害が目に見える場合だけでなく、アルゴリズムやデジタル上の誤導によってなされる場合であっても、侵害を認識するための法的知識が重要になります。現行法でも変化する商業モデルやビジネス上の不正行為に十分対応できる可能性はありますが、立法者は法令をアップデートすべきか検討すべきでしょう。
Essenese Obhan氏は Obhan & Associatesのマネージング・パートナー、Ayesha Guhathakurta氏はシニア・アソシエイトです。

Advocates and Patent Agents
N – 94, Second Floor
Panchsheel Park
New Delhi 110017, India
Contact details:
Ashima Obhan
T: +91 98 1104 3532
E: email@obhans.com | ashima@obhans.com





















