Asia Business Law Journalは、日本の法曹界で最も称賛される弁護士たちを選定し、国内のトップ弁護士100人とリーガルアイコン30人を発表しました。Brian YapとMiran Limがレポートします。
日本は、世界的な経済大国であると同時にテクノロジーの中心地でもあり、アジア最大規模の法律事務所がいくつも存在します。また長年にわたり、世界の法律事務所がアジア進出の拠点として選んできた国でもあります。
外国の法律事務所は日本で支所を設立することが認められており、日本の資格を有する「弁護士」を雇用することも可能です。過去1年間に、複数の海外の法律事務所が東京に支所を開設し、日本における外国法律事務所という大きなコミュニティの輪に加わりました。例えば、英国のBird & Bird、米国のFisher PhillipsやRimon、中国の盈科法律事務所などがそうです。
5月1日現在、日本弁護士連合会によると、日本の弁護士資格を有する弁護士は4万7072人、そのうち女性は9665人でした。さらに、日本で登録されている外国法事務弁護士は531人でした。
この1年の間に、法務省は、海外資格を有する弁護士が日本で就労する際の登録手続きを簡素化するため、書類提出や再申請の手続きを変更しました。
昨年7月31日に施行されたこれらの変更により、外国の法律事務所も日本の法律事務所も、海外資格を有する弁護士の登録時に提出する雇用主関連の書類の一部を、内容が最新のものであることを条件に、再利用できるようになりました。
従来は、海外資格を持つ弁護士を登録するたびに、法律事務所は必要書類を新たに手配し、提出する必要がありました。また、過去に外国法事務弁護士として日本で業務を行っていた弁護士が再申請する場合、職務経験の証明のために元の雇用主から証明書を取得する必要がなくなりました。
立法および規制の面でも、日本は近年、サイバーセキュリティや人工知能から暗号資産などに至るまで、懸念される分野の課題や抜け穴の是正に向けて取り組みを進めています。例えば、国会の参議院は5月16日にサイバー防衛法案を可決し、政府が日本と外国間の通信を収集、分析、対処する権限を持つことで、深刻なサイバー攻撃を防止することを可能にしました。
また、日本政府はAI関連活動の監督強化を進めており、2月には、AIの不適切な利用によって個人の権利が侵害された場合、当局が事業者を調査し、その名称を公表できる法案を採択しました。
このように、日本の法曹市場のさらなる自由化と、多様な新興分野での規制監督の強化が進む中、Asia Business Law Journalは毎年恒例の「Aリスト」として、日本のトップ弁護士100人とリーガルアイコン30人を発表しました。Aリストは広範な調査と、日本国内外の企業内弁護士や、国際的な法律事務所の日本を専門とするパートナー弁護士からの推薦に基づいています。
Aリストの弁護士とリーガルアイコンのほとんどの方は、日本の法務と商業活動の中心地である東京に戦略的に拠点を置いています。
Asia Business Law Journalに寄せられたクライアントからのコメントによれば、多くのクライアントは、型にはまらない発想力と多様なスキルを有し、高い注意力と誠実さをもって法的業務に取り組む弁護士を強く好む傾向があることが示されています。
斬新なアプローチ
クライアントは、特に複雑な法的課題に関する助言を求める際、型にはまらない発想力を有し、高度な慎重さと誠実さを兼ね備えた弁護士を好む傾向があります。
東京の株式会社アストロスケールホールディングスの取締役兼CFOである松山宜弘氏は、森・濱田松本法律事務所の東京のパートナーである根本敏光氏を、「先例を破ることを厭わず、複雑な問題に対して創造的な解決策を提供」する革新的でクライアント重視の弁護士であると評価しています。
松山氏は、根本氏の強みは同社の新規株式公開(IPO)の成功に不可欠であったと語っています。このIPOでは、投資家が、全く新しい産業分野における独自のディープテック企業としてのリスクとリターンを理解できるよう、情報開示に際して斬新なアプローチが求められました。
「クライアントの言葉に耳を傾け、クライアントの立場に立って考える彼(根本敏光氏)の姿勢が、多くの発行体からの信頼を勝ち得ていると考えています。それは、日本の資本市場分野での彼の高いマーケットシェアにも表れています」
根本氏の既成概念にとらわれない誠実なアプローチにより恩恵を受けているクライアントは、松山氏だけではありません。
東京の株式会社GENDAで常務取締役CFOを務める渡邊太樹氏は、根本氏について、IPO、PO、M&A、いずれに関しても豊富な経験を持ち的確なアドバイスを提供する、非常に信頼できるアドバイザーであると称賛しています。
渡邊氏は、「(根本敏光氏は)安易に保守的にならずに法的整理をつけながら物事を前向きに進めようとする姿勢」があると評価します。
渡邊氏はさらに、根本氏は、誠実さの全てにおいて大変信頼できる人物であり、コーポレートアクションの多い同社にとって不可欠な存在である、と付け加えました。
救世主たち
Asia Business Law Journalに寄せられたコメントからも、弁護士のアドバイスの能力はIPOの成功において重要な役割を果たすだけでなく、複雑な法的状況に直面するクライアントにとって、生命線となり得ることが示されています。
ソウルの法務法人律村のパートナーである崔溶桓氏は、ある多国籍エンターテインメント企業が関与する高度な間接譲渡取引について、長島・大野・常松法律事務所の東京を拠点とするパートナーで、税法および国際税務問題が専門の平川雄士氏とのコラボレーションを振り返りました。
崔氏は、平川氏の法的サービスについて「非常に簡潔で分かりやすい」と語り、平川氏の税務に関する意見は一見シンプルではあるものの、その論証と根底にある論理は非常に綿密で説得力があると評しています。「検討中の(当該多国籍エンターテインメント企業が関与する)間接譲渡取引に関する彼の税務分析と税務処理への見識は、日本の国税庁による潜在的な課税評価を回避する上で役立ちました」
他の追随を許さない人材
総じて、群を抜いて際立つ弁護士たちは、他に類を見ない独自で幅広いスキルセットを備えているという点で共通しています。
ハノイのVision & AssociatesのパートナーであるLuu Tien Ngoc氏は、DLA Piperの日本代表パートナーである石田雅彦氏について、貿易と投資分野での「豊富な」経験を通じ、法務とビジネスの分野において「他にはない」経験と知識を兼ね備えている点を挙げています。
また、石田氏はDLA Piperで日本のコーポレートグループ代表も務めており、企業法務案件や、ライフサイエンス、国際貿易、独占禁止法に関連する問題など、幅広いM&A取引に注力しています。
「彼は商業的な感覚に優れ、的確な法的助言を提供してくれるため、私たちが関わったすべての案件で素晴らしい働きをしてくれています」とNgoc氏は語っています。
東京の内田・鮫島法律事務所のパートナーである和田祐造氏も、豊富な法的知識で高く評価されている日本の弁護士の一人です。
茨城県つくば市にある株式会社GCEインスティチュートの代表取締役CTOである後藤博史氏は、和田氏について、知的財産権に関する豊富な知見、経験を有し、客観的視点で契約書のレビューや企業間で生じた問題、特に知的財産に関連する問題に関して、的確な指南、助言を提供できる人物であると述べています。また、東京のテルモ株式会社の法務室長を務める水谷嘉伸氏は、Sullivan & Cromwell東京オフィスのマネージング・パートナーである波多野圭治氏が米国のM&A取引に関して豊富な経験と知識を有していることから、波多野氏の専門性に大きな信頼を寄せています。
Sullivan & Cromwellによれば、波多野氏のプラクティスは資本市場、企業法務、M&A、そしてジョイント・ベンチャーに重点を置いており、同氏は同事務所においてアジアで唯一の金融機関グループのパートナーで、米国規制に関する助言に豊富な経験を有しています。水谷氏は「彼の対応は常に迅速で実践的、かつ的確です」と語っています。
一方、Amazonの東京を拠点とするシニアコーポレートカウンセルの廣田駿氏は、東京で最も優れた法務アドバイザーの一人を見いだしたと語ります。廣田氏は、東京に本拠を置くアンダーソン・毛利・友常法律事務所のM&Aパートナーで、名古屋オフィス代表の佐橋雄介氏を推薦し「さまざまな形態のM&Aについて経験豊富なアドバイザー」と評価しています。
しかし、幅広いM&Aおよびコーポレート・ガバナンス案件を専門とし、2022年から名古屋オフィス代表を務めるアンダーソン・毛利・友常法律事務所のM&Aパートナーの佐橋氏は、廣田氏にとって、単なる経験豊富なM&A法務アドバイザーを超える存在です。「名古屋地区で最も信頼できるコーポレートロイヤーの一人」であると、廣田氏は語っています。
Aリストの作成について
「Aリスト」は、Asia Business Law Journalが実施した広範な調査に基づいています。日本のトップ弁護士の選定に当たって、私たちは日本国内外の数千人の企業内法務担当者や、国際的な法律事務所のパートナーに対して、選ばれるべき弁護士を推薦していただくよう依頼しました。
Aリストの弁護士は、推薦フォームにおいて「現在、日本の法曹界で最も活躍している弁護士。日本の最先端の法務案件を自ら手掛け、複雑な問題に対して最も先進的な法的解決策を生み出し、品質、革新性、複雑な案件への対応力において最高水準を示している弁護士」と定義されています。
また、「リーガルアイコン」は「日本の法曹界を代表する存在であり、クライアントや後進からも尊敬を集める大物、日本で最も評価されている法律事務所や法務チームを率いるメンターであり、最も多数の案件を扱う弁護士」と定義されています。
日本国内のすべてのプライベート・プラクティスの弁護士および国内に拠点を置く外国人弁護士が、自動的に推薦の対象となりました。エントリーに際して、費用やその他の要件は一切発生しておりません。
























