日本における適格基準とインドにおける代位に関して、最新動向を解説します。
インドにおける代位の原則:その進化、適用、実務上の考慮事項
代位とは、保険会社が被保険者の立場に立ち、損失を招く原因となった第三者から損失額を回収することを可能にするものです。本稿では、この代位の原則の起源、インド法における適用、その適用において直面する実務上の考慮事項について考察していきます。
代位の起源
代位は一般的に保険と関連付けられることが最も多いのですが、その概念自体は保険業界に限定されるものではありません。代位は保険法、特に損害保険の分野の基本原則ですが、より広い意味で代位の概念は、他のさまざまな法律の分野に適用され得るものです。
この法理の起源はイギリスのコモンローにあります。これは、被保険者が保険会社と損失を引き起こした第三者の両方から、二重の利益を得ることを防ぐために発展しました。

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インドで代位は、1963年海上保険法で成文化されており、その原則はインドの判例法、特にインド最高裁判所による画期的な判決であるEconomic Transport Organisation (ETO)対Charan Spinning Mills Ltd(2010年)で明確にされています。
最高裁判所はこのETOのケースにおいて、保険会社が保険契約に基づいて請求を解決した場合、支払った補償金を回収する権利を有するものの、それは被保険者の名義で行わなければならないことを明確にしました。代位の権利は、保険会社が請求に対して支払った時点で自動的に発効します。
この原則は衡平法の原則に基づいて進化してきましたが、現在では保険会社が保険契約に代位の権利を与えるための特定の条項を加えることが、一般的な慣行となっています。
場合によっては当事者同士で代位兼譲渡契約書を締結することがあり、これによって回収プロセスは効率化され、各当事者の権利と義務を詳細に定めることができます。
多様な形を取る代位
ETOのケースで最高裁判所は、代位が多様な形態を取り、それぞれ独自の実施方法があり得ることを明確にしました。
衡平法上の譲渡による代位は、書面による正式な手続きが行われるわけではなく、保険契約および被保険者が保険金を受け取ることによって成立します。この場合、たとえ書面による証拠の裏付けがなくても、被保険者は保険会社が持つ衡平法上の代位権を否定することはできません。
一方、契約による代位は、通常は代位証明書と呼ばれる正式な書面による合意で裏付けられます。この書面は、保険会社の損失回収権に関する紛争を防ぎ、競合する請求の優先順位を明確にし、代位による補償額を確認するために使用されます。
最後に、代位兼譲渡は、被保険者が「代位兼譲渡」契約書または証書を作成し、保険会社が第三者から回収した金額を保持し、保険会社が自らの名義または被保険者の名義で法的措置を取ることができるという選択肢を与えるものです。
インドにおける代位の発展

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インドにおいて、代位は譲渡の法的概念とともに発展してきましたが、これらはそもそも別個の法的原則として存在しています。代位と譲渡はともに、一方の当事者が他方の権利を享受することを可能にします。
契約の譲渡では、請求に対する全権利が譲受人に移転されますが、譲受人は自らの名義で訴訟を起こし、保険に基づいて支払われた金額に加えて、保険がかけられていなかった可能性のある追加/残りの損失を含む額も請求する権利が与えられます。これに対して代位は、保険会社が被保険者に支払った金額のみを回収することができます。
「代位兼譲渡」の概念は、ETOのケースでは「自らの名義または被保険者の名義で訴訟を起こす選択肢」を保険会社に与える権利として説明されました。「被保険者は、契約で規定されている場合に限り、加害者から回収された全額、すなわち保険会社が被保険者に支払った金額だけでなく、被保険者に支払った金額を超える金額も受け取る権利を有する」とされています。
最近の判決
さらに最近では、デリー高等裁判所は2022年のFresenius Medical Care Dialysis Service India Pvt Ltd対Kerry Indev Logistics Pvt Ltdのケースで、譲渡と代位兼譲渡の違いを明確にしました。
Freseniusのケースでは、被保険者は保険会社から保険金を受け取った後、保険会社のために「代位兼譲渡」契約書を作成して、Kerryとの契約に基づく仲裁を開始、損失を引き起こした第三者(Kerry)に対して補償を求めました。
Kerry側は、(1)保険会社がすでに被保険者に補償を行ったため、Kerryに対する請求は残されていないこと、(2)契約の仲裁条項は当事者間の紛争のみを対象としており、保険会社は契約の当事者ではないことを主張して、仲裁への付託を拒否しました。
被保険者は、代位兼譲渡契約書は債務を完全に保険会社に譲渡したものではなく、保険会社が支払った金額の範囲での代位であり、被保険者は自らの名義で回収を追求する権利を保持していると主張しました。

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デリー高等裁判所は被保険者の主張を支持し、代位兼譲渡の場合、保険会社は被保険者に支払った保険金の額を第三者から回収する権利を有するが、被保険者は保険会社が支払った金額を超える金額を回収する権利を保持していると判示しました。
裁判所は、保険会社と被保険者の間で作成された契約書は単純な譲渡ではなく、そこには回収された金額はまず保険会社の支払いに充当され、残額が被保険者に渡されると規定されていることを明確に示しました。この取り決めにより、保険会社は被保険者の立場に立って支払った金額を回収することができますが、それを超える回収を被保険者が追求することを妨げるものではありません。
したがって、代位は保険会社が補償の範囲内でのみ回収する権利を与え、それを超える回収については被保険者に帰属することになります。
また、デリー高等裁判所の別の判決であるRahul Cargo Pvt Ltd対National Insurance Company Ltdのケースでは、保険会社は運送業者による損失を被保険者に補償した後、被保険者と運送業者の間の契約に基づいて仲裁手続きを開始しました。
裁判所は、たとえ元の契約の当事者ではないとしても、保険会社が被保険者の立場に立った時点で、仲裁条項は保険会社と運送業者の間でも拘束力を持つと結論付けました。保険会社は代位者として訴訟を起こしており、運送業者との契約に基づく被保険者の元々の権利をすべて有していると判示したわけです。
実務上の考慮事項
インドでは、回収のために代位を選択することはまだ初期段階にあり、ETO判決が指針としての役割を果たしているものの、代位回収を追求する際、保険会社は実務上の考慮事項に直面することが考えられます。
例えば、保険会社が効果的に回収を進めるための証拠類の提出や必要な文書の提供を行う際に、適切な支援をするなど、回収の手続きにおける被保険者の適切な協力は極めて重要になります。適切な支援がなければ、代位回収の訴訟で勝訴することは困難になるでしょう。
インドで訴訟を起こし、それを推し進めしていくための時間と費用を考えれば、期待できる被保険者からの協力が十分なレベルなのかを、慎重に検討することが極めて重要であると筆者は考えています。
結論
代位は保険法において確立された概念であり、認められた法的権利ですが、訴訟を提起し最終判決を得るまでにかかる時間と費用を考慮すると、インドで現実に用いていくことは、これまでのところ限定的であるように見受けられます。しかし、保険請求の深刻さと頻度の増加を見れば、代位による回収への関心は高まっていくでしょう。

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日本の保険業の規制について
日本の保険業は、保険業法に基づいて規制されており、金融庁が保険規制当局として主要な役割を担っています。
保険業法の下では、日本の内閣総理大臣が日本国内で保険業および関連業務を行う事業者や個人を監督する権限を有しています。しかし、内閣総理大臣は保険業免許の付与や取消しといった一部の重要な権限を除き、その大部分を金融庁長官に委任しています。
さらに、同長官はその一部の権限を財務省の地方財務局の局長に委任しています。
未認可の保険会社

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保険業法の下では、日本で保険契約を締結するための代理人または仲介者として認められるのは、生命保険募集人、損害保険募集人、少額短期保険募集人、保険仲立人に限定されています。
保険および再保険業務は、日本国内で免許を取得した保険会社、外国保険会社の日本支店、少額短期保険業者のみが行うことが許可されています。
日本で保険業法に基づく免許を取得しておらず、日本国内に支店を持たない外国保険会社は、国内のリスク保険契約(日本に居住または住所を有する人、または日本国内に所在する財産、日本国内に登録された船舶や航空機に対する保険)を締結することはできません。ただし、再保険、国際貨物保険、海外旅行保険、保険契約者が金融庁から事前許可を受けた一部の保険契約については例外とされています。
仲介者
保険業法の下では、保険契約を締結するための代理人または仲介者として認められるのは、生命保険募集人、損害保険募集人、少額短期保険募集人、保険仲立人に限定されています。
認可
日本企業の場合:保険業を行う者は、生命保険業免許または損害保険業免許のいずれかを内閣総理大臣から取得する必要があります。
申請者は、金融庁を通じて内閣総理大臣に免許申請を提出する必要があります。この申請には、定款、事業方法書、普通保険約款、保険料および責任準備金の算出方法書、事業計画書、直近の財産や損益の状況を知ることができる文書、申請者の子会社に関する文書などの情報が必要です。公共の利益を保護するために、内閣総理大臣は免許に条件を課したり、その条件を改訂したりすることができます。
外国保険会社の場合:外国保険会社が日本で保険業を行うには、その日本支店が内閣総理大臣より生命保険業免許か損害保険業免許のいずれかを取得する必要があります。
外国保険会社が免許を取得する手続きは、日本の保険会社の場合と類似しています。
その他の規制

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活動および子会社:保険業法は、保険会社および認可を受けた支店が以下の種類の事業のみを行うことを認めています。
- 保険の引受および資産管理(主要業務)
- 付随業務、つまり、他の保険会社や金融業務を行う他の事業体の代理業務や事務の代行、債務保証、私募証券の取り扱い、デリバティブ取引、保険業法およびその他の法律で認められた業務(例:特定の証券取引業務および担保付き債券に関する信託業務)
保険会社は、保険業法で定められたもの以外の子会社や関連会社を保有することはできません。以下が認められている会社です。
- 金融業務を行う会社(例:保険会社、銀行、証券会社、信託会社)
- 親会社である保険会社およびその子会社の事業に依存する事業を行う会社
- 従属業務または金融関連業務を行う会社
- 新規事業分野を開拓する会社
- 経営の改善に大きく寄与すると認められる新規事業活動を行う会社
- 地域活性化に寄与すると認められる事業活動を行う会社
- 上記に記載された会社のみを子会社として有する持株会社
所有権:日本の保険会社または保険持株会社の議決権総数の5%以上を保有する株主は、地方財務局または(特定の条件下では)金融庁に届出書を提出し、届出内容に変更があるたびに報告を行う必要があります。日本の保険会社の議決権総数の20%以上(特定の条件下では15%以上)を直接または(他の事業体を通じて)間接的に取得して主要株主基準値を満たそうする個人または事業体は、金融庁より事前承認を得る必要があります。保険業法は、保険会社の事業の健全かつ適切な管理を確保するために、承認のための一定の審査基準を定めています。

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保険持株会社(独占禁止法で定められた持株会社で、保険会社を子会社として持つもの)に関しては、保険会社を子会社とする持株会社を目指す会社、またはそのような持株会社を設立しようとする者は、内閣総理大臣の事前承認を得る必要があります。
資本および支払能力:日本の保険会社は、以下のいずれかで10億円(650万米ドル)以上を保有する必要があります。
- 資本金(株式会社の場合)
- 相互会社の場合は基金償却準備金を含む基金(相互保険会社が保有する資金で、株式会社が保有する資本に相当するもの)の総額
保険業法は、保険会社の事業の健全性を評価する基準としてソルベンシー・マージン比率を規定しています。ソルベンシー・マージン比率は、資本金、基金、準備金、その他の金額の合計を、保険事故により発生し得る通常の予測を超える危険に対応するための金額で割って算出します。現行制度では、保険会社は少なくとも200%のソルベンシー・マージン比率を維持する必要があります。
契約の基本事項:保険業法は保険契約の定義を明確にしていませんが、保険法の下では、保険契約は以下の2つの条件をともに満たす保険契約、共済契約、その他の名称を問わない契約として定義されています。
- 一定の事象が発生した場合、一方の当事者が、他方の当事者に財産上の給付(生命保険契約および定額給付型の傷害・医療保険契約においては金銭の支払いに限定)を行うことを約束する。
- 他方の当事者が、一定の事象が発生する可能性に基づいて計算された保険料(共済掛金を含む)を支払うことを約束する。
募集
保険(再保険)の募集は、保険業法および「保険会社向けの総合的な監督指針」で規定されたルールに従って行われなければなりません。これには以下が含まれます。
- 保険の募集を行う者は、顧客が保険契約を締結するかどうかを判断するために必要な情報および重要事項説明を提供する必要があります。
- 重要事項に関して虚偽の説明をしてはなりません。
- 契約者および被保険者に保険会社に対して虚偽の説明をするよう促したり、重要事項の開示を妨げたり、思いとどまらせたりしてはなりません。
- 保険料の割引や割戻し、その他の特別利益を契約者や被保険者に提供してはなりません。
一般社団法人生命保険協会は、自主ガイドラインで「特別利益」を明確化にしています。「特別利益」には、資金決済に関する法律に基づく電子マネーや商品券などの前払式支払手段だけでなく、前払式支払手段に該当しない場合でも金銭や電子マネーに交換可能なポイントも含まれます。他の種類の利益についても、サービスの利用範囲、契約者間の公平性、サービスの経済的価値と内容が社会相当性を超えているかどうかに基づいて評価されるべきであるとされています。
将来の改正に向けて
金融庁が設置した「経済価値ベースのソルベンシー規制等に関する有識者会議」は2020年6月26日、保険契約者の保護を強化し、保険会社のリスク管理および規律の向上を図るため、2025年に経済価値ベースのソルベンシー規制を導入することを推奨する報告書を発表しました。
金融庁は2025年に関連する規制および通知を公表・施行した後、2026年3月31日終了の会計年度から、保険会社に経済価値ベースの比率の計算と報告を求める予定です。

(GAIKOKUHO KYODO JIGYO)
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