コンプライアンスの先へ:フィリピンにおけるコーポレート・ガバナンス

    By Mark S Gorriceta、Kristine T Torres そして Kristine T Torres、Gorriceta Africa Cauton & Saavedra
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    企業の透明性、説明責任、持続可能性が国内外の投資家から大きな注目を集めるグローバルな経済環境において、投資決定を行う民間企業と公開企業はいずれも、戦略的計画の一環としてコーポレート・ガバナンス全般の基準を引き上げるという圧力に直面しています。

    Mark S Gorriceta
    Mark S Gorriceta
    マネージング・パートナー
    Gorriceta Africa Cauton & Saavedra
    Email: msgorriceta@gorricetalaw.com

    2000年代初頭から、さまざまな法域がコーポレート・ガバナンスの原則とベスト・プラクティスを成文化し、主に上場企業のガバナンスを規制するためにコーポレート・ガバナンス・コードを導入してきました。

    フィリピンでは、改正会社法が、独立取締役の任命や財務報告・情報開示の透明性などの向上のため、コーポレート・ガバナンスの実践を改善するための規定を導入しています。

    フィリピン証券取引委員会(SEC)は、民間部門における優れたコーポレート・ガバナンスをさらに強化することを目的として、いくつかの通達を発出しています。最近出された主な通達は次のとおりです。

    (1)SEC覚書回状2009年第6号、または改訂コーポレート・ガバナンス・コード、

    (2)SEC覚書回状2016年第19号、または上場企業に適用されるコーポレート・ガバナンス・コード。

    Kristine-T-Torres
    Kristine T Torres
    パートナー
    Gorriceta Africa Cauton & Saavedra
    Email: kttorres@gorricetalaw.com

    これらは優れたコーポレート・ガバナンスの基準を引き上げることを目的としています。改訂コーポレート・ガバナンス・コードは、一般的に公開会社と、SECから二次ライセンスを受けた会社に適用され、上場企業に適用されるコーポレート・ガバナンス・コードはフィリピン証券取引所に上場している企業を対象としています。

    フィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas/BSP)や保険委員会(IC)などの他の規制当局も、それぞれの監督下にある機関のコーポレート・ガバナンスを強化するため、独自の規制を発行しています。

    一般的に、フィリピンにおけるコーポレート・ガバナンスに関する規制は、上場企業またはSEC、BSP、ICからの二次ライセンスを取得した企業に強制的に適用されます。他の民間企業も、もちろん、利用可能な通達に含まれる原則や規則を自主的に導入し、組織のベスト・プラクティスを実現させることができます。

    優れたコーポレート・ガバナンス

    フィリピンでは、コーポレート・ガバナンスは一般的に、企業の取締役会の業績や、株主に対するそれぞれの義務と責任を管理するルール、システム、プロセスの枠組みであると定義されます。

    しかし、「優れたコーポレート・ガバナンス」とは何を意味するのでしょうか?

    優れたコーポレート・ガバナンスの指標として考えられる要因や要素がいくつかあります。以下は考慮されるべき主要な要素の一部です。

    • Kathleen T Guiang
      Kathleen T Guiang
      中級アソシエイト
      Gorriceta Africa Cauton & Saavedra
      Email: counselors@gorricetalaw.com

      内部ガバナンスの枠組みの存在 コーポレート・ガバナンスに関しては「一律に適用」できる枠組みはなく、コーポレート・ガバナンスの原則とベスト・プラクティスの導入は、最終的には企業の規模、リスク・プロファイル、企業の業務の性質と複雑さに依存します。内部ガバナンスの枠組みが存在するということは、少なくとも、企業が一連の原則に従って、以下を確保することを約束するものです。すなわち、(a)取締役会の能力、コミットメント、独立性、(b)取締役会がその役割と責任について十分に理解していること、(c)効果的な内部統制とリスク管理システム、(d)株主やその他の利害関係者に対する説明責任など。

    • 定期的な取締役会の評価と研修 取締役が自社の業種に適用される法律、規則、規制の関連動向について最新の情報を入手することは重要です。フィリピンのコーポレート・ガバナンス規制の下では、初めて就任した取締役は8時間のオリエンテーション・プログラムを受け、少なくとも4時間の年次継続研修プログラムに参加することが推奨されています。これは、取締役会の効果的なパフォーマンスや、職務や責任を果たす上で取締役が継続して必要条件を満たすように促進することを目的としています。
    • 企業の透明性と情報開示 透明性は優れたコーポレート・ガバナンスの主要原則の一つです。企業が規制当局や他の株主に対して、財務・非財務情報の開示を行うことに関する明確な方針・手続きを持っているということは、利害関係者に対する説明責任を明らかにしているということです。これにより、企業の利害関係者は十分な情報を入手しており、その意思決定プロセスは信頼が置けることが保証されます。
    • 株主の権利の促進 企業が優れたコーポレート・ガバナンスを支持しているかどうかを判断するための、もう一つの主要な要素は、企業の方針が利害関係者の権利の保護や行使に関する仕組みを提供しており、それが確立されていることです。特に、利害関係者の権利が法律または行政の通達によってカバーされていない場合、企業が自主的に利害関係者に対応するための方針やプログラムを導入・実装することは、その利害関係者の権利の促進と保護に責任を持つことを示しています。

    コーポレート・ガバナンスが重要な理由

    コーポレート・ガバナンスが重要な理由は、企業のさまざまな側面における取り組みの指針となるからです。コーポレート・ガバナンスは、組織内の方針やプログラムを形成し、それが取締役会、経営陣、従業員、その他の利害関係者の個人的・集団的な行動に影響を与えます。これは、効果的な意思決定や組織としての業績の向上に不可欠なものです。

    意思決定の改善により、株主、従業員、顧客、サプライヤー、投資家、債権者、政府機関、規制当局、競合他社、コミュニティ全体を含む利害関係者からの信用と信頼が高まります。さまざまな独自の研究でも、コーポレート・ガバナンスが企業の評判の向上に影響を与えることが確認されています。

    さらに、効果的なコーポレート・ガバナンスの導入は、組織がリスク許容度のレベルを理解し、それらのリスクを回避、管理または軽減する方法を積極的に決定できるシステムを確立できるため、財務リスクを軽減します。

    評判の良い企業は、成功する可能性が高い企業です。消費者や第三者のパートナーは、高いガバナンス基準で知られる評判の良いブランドや組織に引き付けられるものです。ガバナンス基準への準拠を示すことができれば、企業のコーポレート・ガバナンスの実践に対してより厳しく審査している投資家でも引き付けることができます。

    改革と基準の引き上げ

    国内では既存のガイドラインはあるものの、民間企業や規制当局から二次ライセンスを受けていない企業に対しては、適した指針が提供されていません。さらに、コーポレート・ガバナンスの原則を実施・執行することは、フィリピンにおいて依然として大きな課題となっています。

    民間部門も、公共部門も、フィリピンにおけるコーポレート・ガバナンスの基準を引き上げるための改革に対して、前向きであり続けなければなりません。

    規制されているかどうかにかかわらず、企業は優れたコーポレート・ガバナンスのベスト・プラクティスを主導して支持するべきです。短期的な目標や利益も考慮すべきですが、それが中心になってはいけません。

    長期的な価値の創造も企業の目標として、組織内に組み込まれるべきです。規制対象の企業や上場企業は、書面による報告書の提出というコンプライアンスにとどまらず、これらのガバナンスの原則を実際に事業運営において実行しなければなりません。

    一方で、義務ではないものの、民間企業や非上場企業も、確立されたコーポレート・ガバナンスの原則、推奨事項、ベスト・プラクティスをどのように導入できるかを評価すべきでしょう。

    規制当局は、適切な基準と実践が確立され、発展し、規制の範囲内の組織によって適用されていることを確認する責任があります。当局は、民間企業向けのコーポレート・ガバナンスのベスト・プラクティスを包括的にカバーするマニュアルやコードの発行を検討して、市場参加者がその通達に従うように、インセンティブを含めることもできるでしょう。

    また当局は、財務上の出入りだけでなく、企業の非財務上の目標や社会的影響もカバーする明確な目標と報告の原則を作成・導入することを検討するかもしれません。

    SEC、BSP、ICは、フィリピンにおける現在の、そして発展中のコーポレート・ガバナンスの状況をより包括的に、正確に把握するために、利害関係者からのフィードバックを受け取り続ける必要があります。

    研究によると、フィリピンでは、コーポレート・ガバナンスの原則を採用する企業が増加する傾向が見られ、さまざまな利害関係者によって取り組みが確立・促進されていますが、グローバルな課題によって生み出され日々進化する経済環境に対応するには、既存のコーポレート・ガバナンスの実践が継続的に発展することが必要です。フィリピンにおけるコーポレート・ガバナンス環境の成熟化に向けて、まだ多くのことがなされる必要があります。

    Gorriceta Africa Cauton & SaavedraGORRICETA AFRICA CAUTON &
    SAAVEDRA
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