十分に根拠のある解雇判断であっても、フィリピン労働法の下では、法的な位置づけや手続が要件を満たしていない場合には、その判断を維持できなくなる可能性があります。
フィリピン労働法における解雇の判断は、しばしば逆説的な状況を呈します。雇用者は、不正行為、業績不振、または経営上の必要性といった正当な理由に基づいて行動していても、なお違法解雇の責任を負うことがあります。多くの場合、問題となるのは、なぜその判断がなされたかではなく、それがどのように法的に位置づけられ、文書化され、実行されたかにあります。
雇用契約の解除は、経営者の裁量権の行使の中でも、依然として最も厳格さが求められる行為の一つです。解雇理由を欠くことにより、違法と判断されるのはまれです。むしろ通常は、援用された解雇事由、提出された証拠、そして遵守された手続の間の不一致によって生じます。
実体的適正手続では、労働法の下での正当事由または許可された事由が存在する必要があります。一方で、手続的適正手続には、2回通知ルールと、実質的な弁明の機会が含まれます。正当事由または許可された事由が存在しない場合、解雇は違法となり、復職および未払賃金の支払につながる可能性があります。有効な理由が存在しても手続的適正手続が守られていない場合、解雇自体は一般に維持されますが、雇用者は名目的損害賠償の責任を負います。
この枠組みにおいて、企業内弁護士の役割は本質的に予防的なものです。つまり、解雇の判断が行われる前にそれが法的に維持できることを確保することであり、単に事後的に正当化することにあるのではありません。
解雇の正しい法的根拠

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解雇事件において繰り返し見られる問題は、解雇の法的根拠の不適切な分類にあります。雇用者は、根本的な問題が業績不良、余剰人員、または組織再編に関連する場合にもかかわらず、正当事由に基づいて進めたり、個別の行為に対処するために許可された事由を援用したりすることもしばしばあります。
このような誤まった分類は、しばしば決定的な意味を持ちます。それぞれの根拠は、異なる法定要件および立証要件によって定められいます。正当事由では、従業員の有責性の立証と手続的適正手続の遵守が求められる一方で、許可された事由では、客観的に認められる経営上の必要性、善意、公正な選定基準、ならびに従業員およびフィリピン労働雇用省(DOLE)の双方への通知が求められます。
判例法理は一貫して、雇用者は援用した特定の根拠に拘束されるとしています。解雇は、手続の過程で主張されたものとは異なる理由によって正当化することはできません。証拠が、依拠した根拠とは別の根拠を示している場合、その解雇は通常、無効とされます。
したがって、適切な法的分類は単に形式的な手続ではありません。解雇手続全体の基盤なのです。
弁明要求通知で明示すべき事項

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弁明要求通知(Notice to Explain)は単なる手続の一段階ではなく、適正手続の重要な保護策です。その要件は、King of Kings Transport, Inc対Mamac(2007年6月29日)で明確に示されており、最高裁は、最初の通知で以下の事項を明示することを求めました。
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- 指摘されている具体的な行為または不作為を特定すること
- 違法行為の根拠となる事実および状況について、詳細に記載すること
この基準は、結論だけを述べた通知や定型文の通知を否定するものです。事実の具体的な説明のない「信頼の喪失」「不正行為」「規定違反」といった主張は、それだけでは不十分です。これでは、従業員に対して対応すべき事案を知らせることができず、実質的な弁明の機会を与えないことになります。
より最近の判例では、この要件がさらに明確になりました。Rustan Commercial Corporation対Raysag(2021年5月12日)において裁判所は、単に問題点を従業員に知らせ、結果として解雇があり得ると明確に示さないまま説明を求める通知は、手続的適正手続を満たさないと判示しました。従業員は、事実のみならず、問題行為の重大性と、その結果として生じ得る不利益についても十分に知らされなければなりません。
意味するところは明確です。通知は、事実に即したものであり、かつ結果を明示したものでなければなりません。有効な根拠がある場合でも、最初の通知に欠陥があれば、それは手続的適正手続違反となり、雇用者は名目的損害賠償の責任を負うことになります。
実質的な弁明の機会

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手続的適正手続は、単に通知だけでなく、真に実質的な弁明の機会を確保することも必要です。この要件は、形式的な遵守にとどまるものではありません。
Perez対Philippine Telegraph and Telephone Company(2009年4月7日)において、最高裁は、解雇における適正手続は、必ずしも正式な聴聞を必要とするものではないと明確にしました。重要なのは、従業員に十分な弁明の機会が与えられることであり、これは書面による説明やその他の合理的な手段によって満たされ得るものです。
しかし、以下の場合には正式な聴聞が不可欠となります。
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- 従業員が聴聞を求める場合
- 重要な事実について重大な争いがある場合
- 問題が複雑または専門的な証拠を伴う場合
- 会社規則または確立された慣行が聴聞を義務づけている場合
これらの状況以外では、従業員に対して、問題行為に対して説明し、これに反論する実質的な機会が与えられている限り、憲法上の要件は満たされます。
この要件には、回答のための合理的な期間も含まれます。Villanueva対Ganco Resort and Recreation, Inc(2020年1月8日)において、裁判所は、説明を提出するための24時間という時間は不十分であると判断し、合理的な機会とは通常、少なくとも暦日で5日を想定するものであると改めて述べました。
これに反して、不当に短い回答期間を課すこと、正当な延長申請を恣意的に却下すること、形式的で結論ありきの手続を行うことなど、この基準を損なう行為は、手続的適正手続を侵害することに当たります。Perez事件で強調されたとおり、弁明の機会は真に実質的でなければなりません。
有効な理由があるにもかかわらず、このように手続的適正手続が侵害された場合、通常は解雇の無効ではなく名目的損害賠償という結果となります。
適法解雇を裏付ける実質的証拠
労働手続における証拠の基準は実質的証拠であり、合理的な判断力を有する者が結論を正当化するのに十分であると受け入れ得る関連証拠と定義されます。これは、合理的な疑いを超える証明や証拠の優越よりも厳格ではありませんが、それでも、主張されている違反行為への従業員の関与を示す、信用性があり、かつ裏付けられた事実が必要です。
St Luke’s Medical Centre Inc対Sanchez(2015年3月11日)において、最高裁は、特に不正行為または信頼違反を含む事案では、雇用者が実質的証拠により、合理的で周知の会社規則の明白な違反を立証する場合、解雇が維持され得ることを確認しました。
注目すべきことに、裁判所は従業員自身の自認に基づく解雇を是認し、直接証拠であれ状況証拠であれ、信用性および一貫性が認められる限り、要求される証拠の基準を満たすことを強調しました。
同時に、不正行為の認定は推測ではなく、裏付けられた事実に基づかなければなりません。援用された根拠のそれぞれの要素を立証する責任は、引き続き雇用者にあります。
実質的証拠の要件としての適切な文書化
証拠の基準が比較的緩やかであるにもかかわらず、調査および文書化の不備により、雇用者が実質的証拠の基準を満たせないことがよくあります。よくある不備には、伝聞または署名のない供述への依拠、文書による裏付けの欠如、会社方針の不統一または選択的な運用、段階的な懲戒措置の不履行などが挙げられます。
同様に問題となるのは、十分かつ公正な調査が完了する前に懲戒処分が行われる拙速な解雇です。そのような措置は雇用者側の主張の信頼性を損ない、結論があらかじめ決まっていたかのような印象を生じさせます。
労働者の保護という憲法上の方針に沿って、裁定機関は、特に雇用者側の主張が不完全であるか、または一貫した裏付けを欠く場合、証拠の曖昧さを従業員に有利な方向へ判断します。
手続上の不備が解雇を違法とする
法理上の要件に加えて、最近の判例は、重大な法的結果を伴う手続上の欠陥が繰り返されていることを示しています。
第一に、解雇が実質的に有効であっても、手続的適正手続を遵守しない場合は、Rustan事件にも見られるとおり、通常3万フィリピンペソ(500米ドル)~5万フィリピンペソの名目的損害賠償の責任が生じます。
第二に、認められた事由(例:余剰人員など)の事案では、法定の通知要件の厳格に遵守することが不可欠です。Ocean East Agency Corporation対Lopez(2015年10月14日)において、裁判所は、DOLEに対する通知を行わなかったことが致命的な手続上の不備に当たり、解雇を違法とし、雇用者に未払賃金の全額および給付について責任を負わせると判示しました。裁判所は、実務上の考慮に基づき、そのような通知を省略できるという主張を退けました。
これらの事件は重要な点を示しています。すなわち、法令遵守は補助的なものではなく、結果を決定づけるものです。
適正な解雇による違法解雇の回避
判例法上の傾向は一貫しています。解雇案件が失敗に終わる原因は、解雇事由の欠如ではなく、法的理論、証拠による裏付け、手続きの履行の間での整合性の欠如にあります。
この文脈で、企業内弁護士は法的分類、手続の適正性、証拠の十分性という3つの主要なチェックポイントに関して、重要な門番としての役割を果たします。法的分類では、事実関係が適切な法定根拠に対応することを確保します。手続の適正性では、特に通知に関するKing of Kings事件およびRustan事件の基準に照らした、適正手続の厳格な遵守を求めます。証拠の十分性では、違反行為の各要素が実質的証拠によって裏付けられていることを求めます。
これらの段階で介入することで、企業内弁護士は、解雇を経営側の裁量による行為から、司法の審査に耐え得る適正な法的手続へと転換させます。フィリピンの労働実務において、この予防的なアプローチこそ、違法解雇の認定と、それに伴う復職、未払賃金、損害賠償、組織の混乱に伴うリスクに対する最も有効な保護策となります。
結び
実務上、雇用者に解雇の有効な理由があったかどうかが問題となることはまれです。真の問題は、その理由が法的に明確に表現され、手続が履行され、かつ精査に耐え得る形で証拠により裏付けられているかどうかです。結局のところ、大半の事案はそこで勝敗が決まるのです。

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