請求範囲の変更による特許の拒絶

By Manisha Singh • Vaneet Kaur/LexOrbis
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Ovid Therapeutics, Inc 対 意匠審査管理官補(Assistant Controller of Patents and Designs)の事例において、デリー高等裁判所は、請求範囲が拡大されたため、特許出願は、特許付与には不適格であると判断しました。また、製品の治療効果の大幅な向上を示す十分なデータも不足していました。

Manisha Singh, LexOrbis
Manisha Singh
パートナー
LexOrbis

「トニック抑制を増加させ、二次不眠症を治療する方法」という国内段階の出願は、米国特許出願の優先権を主張するPCT出願に続いて、提出されました。この国内段階の特許出願は、「神経変性疾患、神経遺伝性障害、または中枢神経系障害を有するヒト被験者に対して投与することにより、神経細胞のトニック抑制を増加させる方法」との主張のもとで、28の請求項で出願され、その組成の明細が示されました。

特許出願の提出後、インド特許庁は最初の審査報告書を発行し、新規性と進歩性の欠如、および1970年インド特許法(以下、同法)の第3条(i)および第3条(e)に基づく特許性の欠如について、異議を提起しました。特許庁はまた、開示の不十分さと明確性についても異議を唱えました。出願者はその後、請求範囲を補正し、主張された化合物の特定の範囲を含む組成物の記述に限定しました。特許庁は審査通知を発行し、出願者から、組成物の1日当たりの投与量とさらなる改善についての説明を、回答として受け取りました。組成物の成分の相乗効果を立証するために、発明者による宣言書が提出されました。

しかし、この特許出願は、既知の物質を改良することなく新形態として扱うことに関する第3条(d)と、単なる混合物を除外する第3条(e)に基づき、非特許性を理由に、特許意匠商標管理官よって拒絶されました。当局はまた、第2条(1)(ja)に基づく発明のステップの欠如、開示の不十分さ、同法の第59条に違反する請求範囲の拡大についても、異議を申し立てました。出願者は控訴しました。

Vaneet Kaur
Vaneet Kaur
弁護士
LexOrbis

裁判所に提示された争点は、補正された請求項が元の請求項の範囲内にあるかどうか、そして請求された組成物が治療効果の向上をもたらしたかどうかでした。最初の元の請求項は方法として記述されていましたが、裁判所は、それは組成物の請求項であったと判断しました。さらに、神経変性疾患に関する元の請求項の制限が、補正された請求項には存在しませんでした。補正された最初の請求項は、以前の広範に請求されていた特徴を放棄し、組成物の量を定義しました。したがって、裁判所は、補正された請求項は、特定の種類の疾患に関する制限が削除されたため、当初提出した請求項の範囲内にはないと判断しました。

さらに、補正された請求項で請求された組成物は派生物で、同法の第3条(d)に基づく単なる既知の物質であり、治療効果の大幅な向上は示されていないと判断されました。裁判所は、出願者が自由にアクセス可能な、生成物の第2相STARS試験のプレスリリースを根拠としていたものの、出願者が利用可能な第3相試験の結果が、記録に残されていないと判断しました。それらの結果は、組成物の有効性を判断するために必要でした。実際、公開されている第3相試験の結果は、特許が求められている組成物が治療効果を欠いていることを示していました。したがって裁判所は、治療効果の大幅な向上を示す十分なデータがないと判断しました。

この事例では、裁判所は請求範囲の拡大と、第3条(d)に基づく治療効果の大幅な向上を示す十分なデータが欠如しているために、特許の付与に適格ではないと判断しました。化合物の完全な明細書には、第3条(d)に該当する場合、特許を求めている当該発明の有効性の向上を示すのに、必要なデータまたは参照が含まれていなければなりません。臨床試験から収集されたデータなど、特許出願の提出後にのみ利用可能になる追加のデータは、出願者が提出すべきでものとされ、特許庁および裁判所によって考慮される場合があります。

Manisha Singh氏はLexOrbisのパートナーであり、Vaneet Kaur氏はマネージング・アソシエイトです。

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